MF
5 ジョルジーニョ 6.5
この人の評価が毎年カオスになるのは恒例行事となりつつある。
今季は総じて良かった前半戦だと思うのだけれど、マンチェスターユナイテッド戦、ウェストハム戦と短期間でかなりキツめのミスを連発。
それがもろに勝点に響いてしまったので上がりきらない採点になってしまった。
まああの期間はかなり試合に出ていて、タイプ的には頭が疲れるプレースタイルなのでそこら辺もあったと思う。
ただちょっとミスが確認不足というか慢心っぽいのはいただけないぞ。
そんな感じで評価が大きく分かれる選手なのだが、いるいないでかなりビルドアップの質が変わる。
いなくなって初めてわかる安心感、実家のお母さんである。
さて今季も着々とPKを沈め、2年連続のチーム内得点王も見えてきて(しまって)いる。
代表ではかなりハードなPK失敗をやらかしてきているのだが、イギリスでは大丈夫。
一時期は対策をされていた感もあったが、ここ最近は蹴り方やコースも改良され、(イギリスでは)安定感を見せている。
7 エンゴロ・カンテ 6.5
出ればスーパーでお馴染み、カンテさん。
試合に出るとやっぱカンテ別格だわ、となるのだがその後下方修正というかゲームバランスの調整的な離脱が入る。
運命の強制力ってやつですかね。
守備はもちろん、攻撃面でも貢献してくれるので、ずっといればCLとれちゃうんだけど、問題はずっといないのである。
稼働率的には相当悪いけどこの採点になれるし、稼働率が相当悪いからこの採点になってしまった。
8 マテオ・コバチッチ 6.5
序盤の好調から中盤での離脱、これがマテオ・コバチッチの前半戦のテンプレートである。
離脱パターンとしてはひっそりケガすることが多い。
あんまり試合中に足を抑えて交代、みたいなことはない。
翌日の報道で知るタイプのケガ人である。
カンテの稼働率を散々突っ込んだが、実は小鉢さんも大して変わらない。
数的不利とかあんまり関係ないドリブルでの単騎敵中翔破はチェルシーの攻撃のスイッチ。
なのでやはりないとどこかスピードが上がらない。
今季はそこに鋭い縦パスも完備してくれたので、いよいよ言うことなしだった(シュート以外)。
小鉢離脱以降はドン引きされた相手を崩すのに苦労したものである。
負傷からコロナになり、さすがに今季の厄は落とし切ったはず。
後半戦目前で復帰、早速さすがのプレーを見せただけにここからは離脱しないことを望む。
17 サウール・ニゲス 4.5
やる気のある無能が最大の敵、というのは結構前から言われている世界の真実である。
なのだけれど、サウールさんが作ったのではないかと最近思い始めてきた。
1試合目はまあ仕方ない。
同じく大変なデビュー戦を乗り越えたチアゴ・シウバ大先生のフォローで勝点を失わずに済んだことだし、「手痛い勉強料」ということにしておこう。
しかしまあ、なんというか、その後も一向にアレ。
プレミアに慣れてないとか、体ができてなくて吹っ飛ばされるとかじゃなく、シンプルに個としても組織としてもミスが多い。
適当にプレスかけて空いたスペースを使われる、横パスをミスる、寄せが甘い、ついでにラインを揃え損なうとか。
逆にこのサウールを擁して堅守と言われていたシメオネやアトレティコに引いている。
レンタルということもあり、普通はどう考えても戦力外の出来。
ところが戦力はおろか選手さえいない現状なので、まだ首の皮一枚繋がっている。
直近の試合では、何か付加価値は生み出せなかったもののの、ミスはしない程度のプレーは出来ていた。
期待値がすさまじく下がっているが、スタメンを埋めてくれるだけでありがたい現中盤の人員事情。
ツキはまだあるようなので、後半戦での巻き返しを見たい。
19 メイソン・マウント 7.0
ユーロ疲れからか開幕直後は低空飛行なパフォーマンス。
滑り出しが良かったチームに乗り遅れたかと思ったが、停滞してきたところを後ろから押し戻してくれた天才である。
順番に離脱していった中盤と前線の合間で奮闘し、4戦連発を含む7得点は現チーム最多。
どうやら今季も「結局マウント」になりそう。
ここ最近割とイージー気味のシュートを外しているので、それを決められるようになればさらに数字は伸びるはず。
ちなみにここ最近という話をすると、さらにうまくなった気がする。
チアゴ・シウバの美しいロングフィードをこれまた美しく止めるマウントの足技は一見の価値あり。
西ハム戦ではとんでもないボレーを決めたが、敗戦のインパクトがかき消してしまった。
次は勝ち試合でもお願いします。
12 ルベン・ロフタス=チーク 6.0
レンタルできなかった組の中では一番活躍しているのではないだろうか。
豪快なドリブルと繊細な足技を兼ね備える大型MFは、今季アンカーとして新境地を開拓。
ジョルジーニョとは違ったスタイルで、不在時の代役として奮闘した。
とはいえ元々が攻撃的な選手なので、完璧にハマっているかというとそういうわけでもない。
そこでやるなよというドリブルや全体的な運動量の少なさが悪い方に出ることもしばしば。
ラストパスやシュート精度は戻ってきていないのか、まだまだ100%ではない模様。
それでも自分のカラーも出しつつチームに貢献したという点で及第点はあげてもいいのでは。
と思っていたら離脱。
なんでや。
18 ロス・バークリー 5.0
レンタルできなかった組、トリを飾るのは我らがロス・バークリーである。
たまーに出ると「あれ、割といいやんけ」となり、次の2,3試合くらいで評価を(下の方に)戻す。
なんでなんだろうなあ。
時折見せるプレーには高いセンスを感じるのだけれど、それを見るためには10回くらいストレスをためないといけない。
ゲージ性の天才肌なのだ。
唯一つ言いたいのは一回でいいから0トップやってみてほしい。
適性があるような気がしなくもないのだが。。。
22 ハキム・ツィエク 5.5
プレシーズンのケガが響いたが、復帰以降もそこまで決定的な働きは出来ていない感のあるハキムさん。
時折見せる芸術的なキックはさすがなのだが、割と回数限定感がある。
それから結構シュートを外す印象。
もう2,3点くらいとれていればチームとしても楽な試合が増えているのになあ、という感じ。
ただ2年目でチームに順応した様子は随所に見せてくれている。
献身的なプレスバックや戦術的なファールをしてくれることも多くなったし、守備での穴というイメージはあまりない。
少し引いた位置で使われたり、左サイドに回ったりというように、右サイド固定の使いづらい選手ではなくなった。
様々なポジションでもそれなりに良いプレーを見せられるようになっている。
そして日本とも縁のあるハリルホジッチモロッコ代表監督とは絶賛喧嘩中。
実力的には招集確定のアフリカネーションズカップを干されることとなった。
モロッコ国民には悲報だろうが、チェルシーサポーターとしては正直嬉しいのである。
29 カイ・ハヴァーツ 6.5
剛のポストプレーヤーが加入した我が軍であったのだけれど、よく考えたらこの人でCL取ってたんでした。
新戦力のルカク離脱後は柔のポストプレーで攻撃の潤滑油に。
難しい体勢からも高い足元の技術を生かして繋ぐパスセンスは見事の一言。
そしてプレミアへの本格順応がプレーの質を底上げした。
体の当て方を覚え、屈強なDF相手にも負けないシーンが目立つように。
シンプルに背が高いので、ハイボールへのターゲットとしてもそれなりに機能するという万能ぶり。
毎節しんどそうな顔をしていたが、毎節そつなくこなしてしまうのであった。
そんなわけで再びのコロナ感染はチームにとっても大打撃だった。
病気がちな天才かあ。
それもまたロマンというか、何となく納得というか。
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