23-24 第12節 vsマンチェスターシティ(H)選手採点

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はじめに

1週間の始まりとして、月曜の1:30のシティ戦はさすがにギャンブルがすぎる

得点者

チェルシー 4-4 マンチェスターシティ

得点:前半29分 チアゴ・シウバ、前半37分 ラヒーム・スターリング、後半22分 ニコラス・ジャクソン、後半50分 コール・パーマー (チェルシー)/前半25分 後半2分 アーリング・ハーランド、前半46分 マヌエル・アカンジ、後半41分 ロドリ (マンチェスターシティ)

試合前

前節はカオスな試合を1-4で制したチェルシー。

イレギュラー要素に溢れた展開だったとはいえ、ニコラス・ジャクソンのハットトリックなどポジティブな面も目立った。

強敵揃いの連戦、2戦目は絶対王者のマンチェスターシティ。

対ビッグ6にここまで奇跡的に無敗で来ているチェルシーだが、さすがにチームレベルでの差は歴然。

今季は主力の放出もあったが、ジェレミー・ドクやヨシップ・グヴァルディオルなどの新星が早くもフィットしている。

また前節チェルシー戦を満身創痍で終えたスパーズが今節を落としたため、首位のモチベーションも高い。

間違いなく現プレミアで一番の相手だろう。

対するチェルシーで注目したいのはシティが古巣となる2人のアタッカー。

好調をキープするラヒーム・スターリングとコール・パーマーがどれだけ躍動できるかが攻撃の鍵を握る。

また守備陣には新主将、リース・ジェームズが復帰。

コンディションも徐々に上げつつあり、シティの強力な攻撃陣を迎え撃つ。

先発はレヴィ・コルウィルでなく、好調のマルク・ククレジャ。

それ以外はいつものメンバーが名を連ねた。

試合内容

試合は拮抗した入りながらチェルシーが前に出る。

開始早々、ジェームズのシュートに繋がるひっくり返すシーンを作る。

その後もRJを中心とした運びでチャンスを作る。

そんな中思わぬ形で試合が動く。

エリア内の混戦からククレジャがハーランドを引っ張ったとしてシティにPKが与えられる。

やや厳しい判定にも見えたが、これをハーランドが沈めシティが先手を取る。

しかし気落ちしないチェルシーは大ベテランが気迫の一撃。

CKから正確なヘッドを流し込みすかさず同点に。

さらに畳み掛けるチェルシーはショートカウンター気味の攻撃から最後は古巣対戦のスターリング。

RJのクロスを冷静に流し込み、一気に試合をひっくり返す。

その後も好調のスターリングを中心にチャンスを作るチェルシーだが、シティもフォーデンやハーランドが存在感を見せる。

前半もATに入ったタイミングで、今度はシティのCK。

ショートコーナーでマークが完全にズレると、アカンジがあっさりと仕留め再びタイスコアに。

双方ハイレベルな戦いは撃ち合いの様相を見せ45分を終えた。

後半はまさかのスタート。

カイセドを外したハーランドがエリア内に侵入。

右からのクロスを身体で押し込み、いきなりシティが3点目。

あっさりと前に出たシティがさらにシュートの雨を降らせる。

守護神サンチェスで耐える時間帯、返したのは前節ハットトリックのニコラス・ジャクソン。

ギャラガーのミドルのこぼれを押し込み、チェルシーも3点目を奪う。

壮絶な戦いはその後も双方にチャンスが訪れる。

マロ・グストの決定機を逃したチェルシーは高い代償を払うことに。

ロドリのミドルはチアゴシウバの脚にあたり不運な形でゴールイン。

しかし8分が重ねられた後半ATに再びドラマ。

交代出場のアルマンド・ブロヤが冷静なフェイントで値千金のPK獲得。

もう1人の古巣対戦であるパーマーがこれをきっちりと沈め、4-4。

今季のプレミアリーグでもベストと言っていいハイレベルな一戦は、双方痛み分けで幕を下ろした。

選手採点

GK

ロベルト・サンチェス 6.0

前半の2失点はやむなしで、むしろハーランドのストップシーンを評価したい。

後半も2失点を重ねたが、それでも止めるべきシーンはしっかり止めたと言って良いのではないか。

もちろん4失点はGKとして悔しいだろうが、及第点には届いているはず。

DF

チアゴ・シウバ 6.5

世界最高の39歳。

フォーデンやハーランドといった強力攻撃陣に抜かれるシーンはちらほらあったが、全体としてはよく耐えたか。

先制を許した直後の同点弾はチームに勇気を与え、真っ向勝負の口火を切る。

4失点目は不運もあったが、守備はもちろん何度もシティのハイプレスをいなした技術は間違いなく世界最高峰だ。

アクセル・ディサシ 6.0

ここ最近は軽い守備が見られていたが、この試合では集中を最後まで保った。

繰り返すが4失点は褒められはしないが、相手のクオリティの高さも加味するとよく防いだ方ではないか。

ドクとの1vs1も落ち着いて対応し、最終盤では値千金のPKの起点になった点も評価。

マルク・ククレジャ 6.5

痛恨のPK献上以外は素晴らしい出来。

そのPKもかなり厳しい判定であり、強いて言うなら髪を掴めばよかった。

強敵のフォーデンと激突し、完封とは言い難いものの最後まで一歩も引かずにファイト。

少しでも後ろを向けば襲いかかるアグレッシブな姿勢はチームに勢いをもたらした。

リース・ジェームズ 7.0

攻守に完全復活と言っていいだろう。

高いアスリート能力を全開にしたプレーで何度もシティ守備陣をひっくり返し、高精度のキックでゴールにも迫る

スターリングへのアシストも見事の一言。

守備では前節躍動のドクを完全に封殺し、後半開始直後に交代に追い込んだ。

あとは時間制限だけ解かれれば、、、

MF

モイセス・カイセド 6.0

後半開始直後にハーランドにひっくり返されたシーンから大きな代償を払うことに。

守備的中盤としては厳しい相手だったが、最後まで中盤で奮闘。

ハイプレスの中でも安定感のあるボールスキルも落ち着きをもたらす。

エンソ・フェルナンデス 6.5

ここ最近はやや低調なパフォーマンスだったが、この日は気合十分。

攻守にわたり高い存在感を示し、カイセド、ギャラガーと共に中盤の主導権を渡さず

精度の高いビルドアップはもちろん、守備でも高強度を保ち、同胞のアルバレスを止めたシーンでは気迫漲るガッツポーズ。

コナー・ギャラガー 7.5

常軌を逸した成長曲線。

圧巻の運動量はもちろん、技術でも引けを取らずに中盤を押し上げる。

御大のアシストとなるCKや3点目に繋がるロングキックとミドルも素晴らしかった。

フランク・ランパードを彷彿とさせる圧巻のプレーだった。

FW

コール・パーマー 7.0

初の古巣対戦。

WGの位置から違いを作り出し、濃い青のユニフォームで躍動。

エデルソンに止められたものの、単騎でシティ守備陣を切り裂く見事な突破も披露。

最後は緊張高まるPKをしっかりと沈め、大きな勝点獲得に貢献した。

ラヒーム・スターリング 7.5

プレミア最強右SBのカイル・ウォーカーを何度も脅かす凄まじいプレー。

1得点もさすがだが、ウォーカー相手に何度も1vs1を仕掛けてチャンスクリエイトするのはそれ以上に異次元。

間違いなく全盛期を迎えており、最も違いを生み出せるプレーヤーになっている。

ニコラス・ジャクソン 6.5

屈強な守備陣相手に見せ場を多く作るには至らず。

それでもこぼれ球にしっかり詰めてゴールに捩じ込むあたりは、ストライカーとしての嗅覚が戻ってきたということか。

何よりも大事な得点をもたらせるCFがいることは極めて重要。

なんだかんだ2試合で4ゴールと、数字と自信がついてきた。

交代選手

ミハイロ・ムドリク 6.0

左サイドから仕掛けを見せるが、効果的なシーンは少なめ。

3点目のシーンでは相手を引きつけ起点にはなったものの、10番を背負うだけにもう少しインパクトが欲しい。

現状はスターリングに押され気味だが…

マロ・グスト 6.5

難しい交代出場ながら、果敢な攻め上がりでテンション高く入る。

パーマーやスターリングともすんなりと馴染み、右サイドで上下動。

自身に決定機も溢れてきたが、逆足のシュートは枠を捉えきれず。

ヒーローになり損ねる形に。

アルマンド・ブロヤ 6.5

短い出場時間ながら、冷静なフェイントで大きすぎるPK奪取。

役割をこれ以上なく全うした。

レスリー・ウゴチュク -

監督

マウリシオ・ポチェッティーノ 6.5

シティ相手に真っ向から対峙。

悔やまれるは後半開始直後のポジション変更か。

ギャラガーとパーマーの変化は裏目に出たが、最後まで諦めない闘志を植え付けた点は評価したい。

リスクを負ったブロヤ投入も結果的には大当たりで、難敵相手に堂々と渡り合う。

まだ発展途上ながら、魅力的なチームに仕立てている点は高く評価したい。

終わりに

間違いなく今季の、というかここ数年単位でもベストゲームでした

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