23-24 第17節 vsシェフィールド・ユナイテッド (H)選手採点

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はじめに

ナッパ戦で倒れる天津飯を見てクリリンは「悟空、早く来てくれえええええ」と言っていましたね。

我々はそこをエンクンクに変えましょう。

得点者

チェルシー 2-0 シェフィールドユナイテッド 

得点:後半9分 コール・パーマー、後半16分 ニコラス・ジャクソン(チェルシー)

試合前

マンチェスターU、エバートンと中身の伴わない2戦を2連敗。

さらにエバートン戦では両サイドバックのリースジェームズとマルク・ククレジャが負傷。

最終盤には守護神ロベルト・サンチェスまで足を痛め、1試合で3人が離脱する緊急事態。

ここ最近は負傷者が帰ってきただけに逆戻りになってしまった。

さらにポジションも偏りがあり、まともに守備陣が構成できない状態に。

唯一の希望は攻撃陣。

遂にクリストファー・エンクンクが戻ってきた。

昨季のブンデスリーガ得点王、チェルシーには早々に合流し、PSMでも結果を残した。

そのPSMで負傷し長期離脱していたが、ようやく帰ってきた。

もちろん長い休みからの帰還直後に大活躍を期待するのは酷すぎるが、そんな選手に頼らないといけないほど、状況は逼迫している。

対するシェフィールドUは今季の昇格組。

例年と違い今季は上がってきたチームがそのまま落ちることが見込まれるほど、戦力的には大きな差がある。

過去の昇格時は旋風を巻き起こしたが、今のシェフィールドUは最下位。

チェルシーにとっては勝点3が必須の相手となる。

スタメンは、懸案のSBがまるまる不在。

レヴィ・コルウィルとアクセル・ディサシが埋めている。

サンチェスも当然不在で、ジョルジェ・ペトロビッチがプレミア初先発を飾った。

DFラインはブライトン戦と同様、4人のCBを並べる形で組んだ。

中盤はエンソ・フェルナンデスが休養を与えられ、最前線にはニコラス・ジャクソンが戻ってきた。

試合内容

開始からチェルシーがボールを保持。

エンソ・フェルナンデスを欠いた中盤はカイセドがアンカーの位置からビルドアップを担う。

ボールは保持するが、SBが本職でないこともありなかなかスピード感の出ないホームチーム。

配信プラットフォームであるSpotvNowの映像停止が一番のトピックになる前半のはじめだった。

ミハイロ・ムドリクが左サイドでアクセントを付けるものの、中の動きが乏しいチェルシー。

ジャクソンも複数回のオフサイドにかかるなど、今ひとつはっきりしない。

その後もテンポが上がらないまま前半は終盤へ。

ジャクソンが右足を振るが枠を捉えられない。

チャンス以上にスピード感の欠乏が目立つ45分間だった。

後半も交代無しで臨むチェルシー。

後半はパーマーを右に出し、スターリングを中央に変更。

するとそのパーマーが立て続けにシュートを放ち、徐々にゴールへと近づいていく。

報われたのは55分。

スターリングが右サイドを縦に破ると、中央に走り込んできたパーマーが押し込み、チェルシーが先制点を奪う。

畳み掛けるチェルシーは再びパーマーから。

スターリングとの連携で今度は中央を破ると、混戦で全員の動きが止まる。

セルフジャッジせずにボールを折り返すと、最後はジャクソンが無人のゴールに流し込み、一気に2-0とする。

余裕が出てきたチェルシーはさらにスターリングにもチャンスが訪れるが、これは得点には繋がらない。

ブレイズはFKからチェルシーゴールを脅かすが、ここは初先発のペトロビッチが横っ飛びのセーブで難を逃れる。

その後はエンソ・フェルナンデスを入れて試合を締めにかかる。

右から再三破るパーマーが再びチャンスを作るが、交代出場のアルマンド・ブロヤはまさかのミスで、至近距離からのシュートを外してしまった。

ブレイズは前に出るものの迫力はなく、落ち着いてチェルシーが試合をクローズ。

エンクンクの出番は最後までなかった点が心残りだが、まずは貴重な勝点3を取り戻した。

選手採点

GK

ジョルジェ・ペトロビッチ 6.0

ほとんど出番はなかったが、後半はFKを好セーブし、見事クリーンシート達成。

前節脆さを見せたセットプレーも、この日は長身選手が多かったこともあり、大きなピンチにはならず。

足元はほとんど見せるシーンがなかったが、大きなミスはなし。

せっかくのチャンスなだけに、次回のニューカッスル戦は早くも試金石となりそうだ。

DF

チアゴ・シウバ 6.5

前節の休養から先発復帰。

やはりその存在感の大きさは偉大。

本職ではないディサシに何度も指示を出し、ビルドアップでチームを助けた。

自身もアシスト級のフィードを繰り出すなど、まだそのクオリティは我が軍トップ。

契約延長しないと言われているが…

ブノワ・バディアシル 6.5

目立ちはしないが、インテリジェンスを感じさせるプレーは見ていてストレスを全く感じない。

守備の安定感も素晴らしく、御大と強固な守りを敷く。

機を見た持ち上がりや縦パスもあり、攻撃面でも徐々に価値を高めつつある。

ふんわりフィードが鋭い軌道になる望外の成長も。

アクセル・ディサシ 6.0

慣れないSBの方が安心できるとはどういうことか。

さすがに攻撃面では貢献がなかったが、セットプレー含めて守備で落ち着いた対応。

スクランブルの割には頑張っている方で、より前との絡みも求めていきたい。

が、難しいことはできないのでこれくらいが良いだろうか。

レヴィ・コルウィル 6.0

ディサシ同様SBで先発。

ディサシよりは前に出ていくものの、まあクオリティは致し方なし。

それよりも自陣から正確なキックでムドリクを走らせる方が効果的。

守備でも何とか対人を踏ん張り、無失点に貢献した。

MF

モイセス・カイセド 7.0

圧巻。

相棒のエンソ不在で負担が集中することになったが、攻守に渡りレベルの違うプレー。

自陣での守備から気づけば敵陣深くを食いちぎっていた。

らしさ全開のプレーは影のMOMと言って良いだろう。

気になるのはそのあまりの貢献ぶりに、代えが思いつかないことである。

コール・パーマー 7.5

前半はほとんどらしさが出ず消えきっていたが、後半から一気にギアチェンジ。

慣れた右ワイドに入ったことも奏功したか、立て続けにシュートを放つ。

1点目も冷静に沈め、2点目では誰もが足を止める中冷静にラストパス。

ブロヤが仕留め損なったが、もう一つアシストがついても良く、攻撃の主軸ぶりを見せつけた。

コナー・ギャラガー 6.5

今日も豊富な運動量でピッチを駆け回る。

どこか重いチームの中で、変わらない走力は極めて貴重。

後半からはチームも少しテンポを上げ、自身もより前への飛び出しが増える。

2点目に絡んだ事も踏まえ、今日も及第点以上の出来であることに疑いはない。

FW

ミハイロ・ムドリク 6.0

ラストパスやシュートは合わなかったが、随所にキレのある突破を披露。

筋トレの成果もあったか、相手との競り合いでも力強さを見せた

まだ判断が微妙な面はあるが、ドリブルでの切り込みは安定してきた。

守備でも奮闘し、ようやくプレミア仕様に。

ラヒーム・スターリング 6.5

右サイドで先発起用。前半はほとんど見せ場がなかったが、後半はパーマーと連携を深め、なんだかんだ2得点に絡む。

1点目は個人技での突破が光り、2点目はファールをアピールしている間にゴールが生まれた。

自身に訪れたビッグチャンスはタッチが伸びたあたり、一時期の絶好調からは落ちた模様。

それでも一番コンスタントに違いを生むプレーヤーであることに間違いはない

ニコラス・ジャクソン 6.5

前半や後半途中までほとんどいいところはなく、存在感は希薄だった。

それでも運はあるのだろうか、後半に追加点が転がり込み、FWとして欲しい結果がついてきた。

その後はテンションが上ったのかのびのびとプレー。

最後は左WGでもプレーできる幅の広さも見せる。

良くも悪くも気分次第でかなり変わる選手である。

交代選手

エンソ・フェルナンデス 6.0

チェルシーに来て初だろうか。

有給休暇を与えられ、この日はベンチから。

とはいえ途中出場することになったのだが。

前目の位置で使われ、あまりインパクトは残せなかったが、随所に技術は見せた。

アルマンド・ブロヤ 5.5

途中出場でジャクソンを左に差し置き1トップに鎮座。

高い身体能力でスピードとパワーを見せたが、ゴール前で特大の決定機をミス。

決めて然るべきシーンだっただけに、採点は厳しめ。

イアン・マートセン ‐

マロ・グスト ‐

監督

マウリシオ・ポチェッティーノ 6.0

実力に差のある相手だったことを踏まえると、もう少し求めたかったところ。

とはいえ後半からスターリングとパーマーの位置を修正し、それがゴールにもつながった。

エンクンクを最後まで温存したことにサポーターは残念がっているが、まあ、前節3人失った指揮官が慎重になるのも無理はない。

終わりに

無理はないけど見たかったよポチェッティーノ。

ただまあまずは11人で試合に勝つこと、それだけですね。

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