24‐25 第10節 vs マンチェスターユナイテッド(A)選手採点

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はじめに

ターンオーバーした次の試合で負けた時の切なさ。

得点者

マンチェスターユナイテッド 1-1 チェルシー

得点:後半25分 ブルーノ・フェルナンデス (マンチェスターユナイテッド)/後半29分 モイセス・カイセド(チェルシー)

Man United 1-1 Chelsea | CAICEDO volley levels at Old Trafford! | HIGHLIGHTS | Premier League 24/25
PL Matchday 10 - Highlights of Chelsea's 1-1 Premier League draw against Manchester United at Old Trafford. Goal from Moises Caicedo with a stunning volley.S...

試合前

ニューカッスルとの二連戦を終えたチェルシー。

結果はリーグ戦で1勝、カップ戦で1敗。

最重要であるプレミアで勝利できたのは大きいが、カラバオからは早期退場することになった。

タイトルを逃した事も痛いが、控えメンバーの出場機会を失ってしまったのも悔やまれる。

過去やらかしている面々も多い構成のため、メンタル部分のマネジメントも強く求められることになりそうだ。

敗れたリーグ杯では11人全員の入れ替えを敢行。

劣勢でもプレミア組ではノニ・マドゥエケが途中出場したのみ。

週末のビッグマッチに備えていることは明らかだった。

アーセナルやマンチェスターシティが敗れる波乱の第10節、最後を締めるのはマンチェスターユナイテッドvsチェルシーである。

直近は不甲斐ないシーズンを送っていた両チーム。

今季は復調の気配を見せていたチェルシーに対し、ユナイテッドは9節終了時点で13位。

前節は多くの好機を生かせずウェストハムに敗れると、ついにテンハグが解任された。

後継には今夏もずっと噂のあったルベン・アモリムの正式就任がすぐに発表され、裏での準備が進んでいたことを伺わせた。

さすがにチェルシー戦には間に合わなかったが、解任ブーストは全開の模様。

ファン・ニステルローイ暫定監督のもとリーグ杯ではレスター相手に5得点。

パフォーマンスを批判されていたカゼミロやブルーノ・フェルナンデスが躍動するなど、呪縛はあっさりと解けた模様だ。

チェルシーが苦手とする暫定監督と解任ブーストを携え、ホームで浮上のきっかけを掴みに行く格好となる。

オールド・トラッフォードを苦手とするチェルシー。

スタメンはやはり前節同様、言い換えればリーグ杯からは全員が変更された。

好調のニコラス・ジャクソンやパーマーはいつも通りで、左にはネトが継続起用。

中盤はロメオ・ラヴィアとモイセス・カイセドが入り、家庭不和が取りざたされるエンソ・フェルナンデスはベンチとなった。

サイドバックの人選のみ予想が割れていたが、前節同様左にリース・ジェームズを置き、右の偽SBとしてマロ・グスト。

ユナイテッドは改称したリーグ杯を引き継ぐ形で、ブルーノら復調の主力が名を連ねた。

選手採点

GK

ロベルト・サンチェス 6.0

痛恨のPK献上で1失点を喫するも、サンチェスの非はさほど大きくはない。

ホイルンドのトラップが流れた時にチャレンジをキャンセルできればベストだったが、さすがに望みすぎである。

むしろPK以外のセーブやパンチングの安定感や、そこまで危険な位置に飛んでこなかったとはいえ的確なプレーにフォーカスしたい。

直近課題だったセットプレーも、果敢な飛び出しでピンチになる前に防いだ。

足元でも欲をかかずプレーしており、総合的に見て及第点には十分の出来だろう。

DF

レヴィ・コルウィル 6.0

ホイルンド相手にフィジカル勝負。

終始圧倒、とはいかなかったが、前への潰しも含めてそれなりの勝率だったのでは。

RJが左にいたことで保持時は3バックの中央のような立ち位置でビルドアップを行い、縦パスを狙う。

ただその数はもう少し増やしたかったところ。

スピードあるアタッカーに難しい対応を強いられるシーンも多かったが、最後まで身体を張り奮戦。

現状CB陣では頭一つ抜けているだけに、怪我無く頑張ってほしい。

ウェズレイ・フォファナ 5.0

身体能力で好守を見せるシーンもあったが、、、それに頼りすぎている面が目立つ。

ボール保持時も判断が伴わず、危険地域に追いつめられることも。

サンチェスとの連携や信頼に翳りがあるのかもしれないが、このレベルではそんなことは言ってられない。

PKを奪われたシーンではホイルンドを逃す失態を演じる。

コルウィル以外のCBが微妙のためポジションを確保しているものの、現状不安視が避けられないポジションになっている。

マロ・グスト 5.0

勇敢な攻め上がりを見せるも、最後の迫力を欠いてしまうのはどうにかならないか。

選択は悪くないが精度が伴わず、前半は何度かチャンスをふいにしてしまった。

守備対応も難しいものが多かった印象。

カードを受けていたこともあり、前半のみでピッチを去ることに。

偽SBに対人守備、マドゥエケのフォローと色々やらされすぎており、あおりを受けている感もあるのだが、、、

リース・ジェームズ 6.0

この日も左SBの位置で先発出場し、後半からは定位置の右に移動。

3試合連続で出ているなんて奇跡であるが、上下動が少ない今のタスクのおかげだろう。

位置と利き足の都合上、中へのパスを選択することが多く、ワンステップのロングパスで一気に背後を狙いチャンスクリエイトも。

一方で狙われている場所に刺してしまったりと、ピンチを招く場面もあったのでトントンだろう。

守備面では体の強さを活かしたプレーでパワフルな対応。

徐々にコンディションも上がってきているようで、頼もしさが戻りつつある。

MF

モイセス・カイセド 7.0

攻守にわたり存在感、、、というか毎試合すごすぎる。

粘り強くタイトな守備とテクニカルなボール奪取はもちろん、的確な運びやパスも素晴らしい。

相手のMF陣もファイター揃いだったが、一段抜けたタックルと持ち出しで一人別次元だった。

MF的能力の全てにAが付いている選手だが、この日はついに強烈なミドルも披露。

チームを救う同点弾で、勝点1の獲得に多大な貢献を果たす。

出来ないことが何なのか教えてほしい。

ロメオ・ラヴィア 6.0

球際の強さを発揮し、中盤で奮闘。

ギリギリのプレーも多かったが、一歩も引かずによく戦った。

ボールの引き取りも恐れずにトライし、危ういシーンはありつつリンクマンとしても役目を果たした。

カイセドが目立ちすぎというのもあるが、この出来ならばもっと評価されていい。

後半途中にエンソに交代するまで、総じて悪くない出来だった。

FW

コール・パーマー 6.0

この日も抜群のテクニックで攻撃を牽引するも、デリフトの粘り強いブロックに合う。

低い位置からも鋭い突破を見せたが、やはりもう少し前で使いたいのが本音。

全体を俯瞰したプレーでよく散らし、チームを活性化させたが、今日はそこからの打開が上手くいかなかった。

何度か良いボールのあったCKから得点が生まれたのは良かったが、やはり決定的な仕事を期待してしまう。

少なくとも後方ではパーマーに頼らないビルドアップが必要だろう。

ノニ・マドゥエケ 5.5

開始直後にセットプレーから決定機を迎えるが、これは枠に嫌われる。

今日はグストが空いていたこともあり、使う側の回数が増えたが、逆にらしいドリブルは鳴りをひそめる。

ドリブルもクロスもどことなく精度を欠き、マズラウィに抑え込まれたしまった印象。

元々並のある選手だが、今日は特に低周波の日だった。

最低限はこなしたと思うが、それ以上ではなく、後半途中でベンチに下がる。

ペドロ・ネト 6.5

サンチョ不在もあり、左サイドで連続先発。

スピードと積極性を生かし、順足のサイドながらキレのあるプレー。

後半途中からは右に移り、キープと突破で多くの時間を作る。

守備でも献身的な姿勢を見せ、自陣に何度も戻り、SBを助けた。

最後までタフに走り切り、強みをしっかりとアピールできた試合に。

序列が変わってもおかしくないパフォーマンスだった。

ニコラス・ジャクソン 5.0

リサンドロ・マルティネスの激しいマークに苦戦し、思ったようにボールを受けられず。

中々ボールが足元につかず、珍しく安易なロストもあった。

後半には相手のミスを強かにつくが、エンソのシュートは外れアシストはつかず。

カウンターやスペースがある状態では持ち味を出せるが、エリア内での存在感はやはり課題。

フル出場を果たしたが、それに見合うプレーとは言えなかった。

交代選手

マルク・ククレジャ 6.0

精彩を欠いたグストに代わり後半開始から途中出場。

適正ポジションへの配置換えによる戦術転換を円滑に行い、ノッキングの解消に一役。

良い位置取りでチームの流れを好転させ、攻守にやれることはやったか。

ムドリクやネトと連携しながら、大外から攻め上がりも見せる。

難しい試合ながら上手く試合に入り、卒なくプレーした点は評価したい。

エンソ・フェルナンデス 5.5

プライベートのトラブルが話題になるも、後半途中から出場。

期待された組立てはしっかりこなし、球際でも奮戦。

リーグ杯よりは調子を戻してきた印象。

とはいえ訪れた決定機を枠外にしてしまい、本来の能力と比べるとやはりまだ物足りない

プレー自体は悪くないものの、これでは明確に3番手になってしまうのもやむなしという試合だった。

ミハイロ・ムドリク 5.5

後半から左WGで出場。

徐々にいい形でボールを受けられるようになったが、違いを生み出すには至らず。

ファイナルサードで決定的な仕事を果たすことは出来なかった。

守備でもやや緩慢な戻りが気になる。

今後ネトの右へのコンバートも想定される中、貴重なアピール機会を活かせず。

監督

エンツォ・マレスカ 6.0

グストの偽SBを早めに諦め、ククレジャ投入で正規の形とした点は評価したい。

早めの損切りは大事である。

しかしそれ以外の交代カードは後手を踏んだ感が強く、存在感を欠くマドゥエケやジャクソンを長く残したのはいかがなものか。

特に展開的にも調子的にもエンクンクの投入が最後までなかったのは疑問が残る。

オールド・トラッフォードでの勝点1は悪くないとはいえ、今の順位を見ると勝ちたかったところだ。

終わりに

どうしても勝てないスタジアムは存在する。

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