24-25 第15節 vsトッテナム(A)選手採点

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はじめに

最悪な日とどう向き合うか。

得点者

トッテナム 3-4 チェルシー

得点:前半5分 ドミニク・ソランケ、前半11分 デヤン・クルゼフスキ、後半51分 ソン・フンミン(トッテナム)/前半15分 ジェイドン・サンチョ、後半16、39分 コール・パーマー、後半28分 エンソ・フェルナンデス(チェルシー)

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試合前

アストン・ヴィラ、サウサンプトンの連戦を完勝で終え、連勝で12月に突入したチェルシー。

2試合8得点、しかも大幅なターンオーバーを実施したうえでの勝利というだけで十分だが、マレスカの戦術がハマっている点が何より大きい。

チームの掌握を終え、策士としての一面を強く押し出してきた。

身体的な負荷が高い戦術にも見えるが、厚い選手層と的確なコンディション管理が奏功し、リーグの中でもかなり離脱者は少ない。

昨季から考えると信じられないほど充実した陣容で毎試合戦えている。

ビッグ6に勝ちきれない点は今後の課題ではあるものの、しっかりと勝点を重ね、気付けば2位に浮上。

首位リバプールに最も近い存在となっているのは、ポジティブなサプライズだ。

今節の相手はそのビッグ6、トッテナムとのアウェーゲーム。

昨季はシーズンダブルを達成しており、苦手のうちの得意チームと言えるだろう。

スパーズは今季なかなか調子が上がらず、ポステゴグルー監督の進退もたびたび取り沙汰されている。

前節ボーンマス戦でも、内容的に厳しい敗戦を喫し、監督人事の声がより加熱。

好調を維持するチェルシーからすると、アウェーでも十分に勝点3にこだわりたい。

前回のホワイトハートレーンでの対戦時はスパーズが2人退場、2人負傷交代とかなりイレギュラーな展開に。

1‐4で勝利した過去の記憶は、あくまで過去として処理した方がいいだろう。

過密日程の中での試合、チェルシーはやはりスタメンを大幅に入れ替え。

GKにはロベルト・サンチェスが戻り、フォファナ不在の右CBはブノワ・バディアシルが3番手としての地位を固めたようだ。

再びカイセドが右サイドバックに入り、エンソとラヴィアが純粋な中盤に。

2列目にはジェイドン・サンチョとペドロ・ネトが戻り、最前線にはセインツ戦で温存されたニコラス・ジャクソンが入った。

対するスパーズは負傷していた主力CBが帰還。

クリスティアン・ロメロとミッキー・ファンデフェンが戻り、アタッカーにはソンフンミンがスタメンに戻った。

ジェームズ・マディソンは連戦を考慮され、スーパーサブとして機を伺う。

コレオの残骸が飛び交う一戦がキックオフされた。

選手採点

GK

ロベルト・サンチェス 5.5

味方のミスもあり2点を早々に与えてしまう。

彼の責任ではないが、ニアを抜かれた2点目は特に悔しい。

足元の安定感は今日も無く、何度も相手に危険な位置でプレゼント。

さすがにそろそろ限界が見えていないか。

スパーズのシュートが枠に飛ぶことも少なかったのもあり、後半終了間際の1つにビッグセーブも限られた。

安定感を欠いたことは否めず、ヨルゲンセンの待望論は高まりそうだ。

DF

レヴィ・コルウィル 6.0

準備の遅れはあったとはいえ、ソランケに駆け引きで前を取られ先制点を献上。

二点目もシュートを防ぎきれなかった。

ビルドアップでもかなり塞がれ、得意の左足でのキックも前半は繰り出せなかった。

後半から立ち位置をバディアシルと入れ替えると、そこから比較的組み立ては安定。

逆足で出すシーンも必然的に増えたが、大きなミスなくサイドを押し出した。

最後の失点は余計だったが、及第点として良いだろう。

ブノワ・バディアシル 5.5

スパーズの激しいプレスに苦戦し、ビルドアップではミスが目立った。

立ち位置と利き足が異なるのは構造的な問題。

マレスカもそれを考慮し後半から立ち位置を変更した。

故に言い訳はある意味立たないポジションになったわけだが、んー、どうも安定せず。

スピードあるプレーヤーに不用意なファールを与えるシーンも見られた。

フォファナがいない間はチャンスでもあるはずだが、良いアピールをしたとは言えない試合だろう。

マルク・ククレジャ 4.5

痛恨のスリップで先制点を与えるきっかけになってしまうと、直後にもう一度スリップ。

これも追加点につながり、2失点に強く関与してしまった。

他の選手も滑っていただけにピッチの影響はあるだろうが、やはり失点に直結するミスが2つは採点も低くせざるを得ない。

もっと早くスパイクを変えたかったか。

おそらく取り換え式に変えたと見られる靴の交換後はパフォーマンスが安定し、いつもの積極さを広大なエリアで発揮。

後半の出来は良かったが、さすがに2つのミスを帳消しとまではいかず、この採点とした。

MF

モイセス・カイセド 6.5

再び右SBとして先発。

早々に逆のサイドでチームは2失点してしまったが、自身はソンフンミン相手に手堅い対応を見せていた。

ラヴィアの交代もあり本来の中盤の位置に戻ると、いつも通りのハイパフォーマンス。

より攻撃的な振る舞いも増え、値千金の飛び出しでPKゲットの活躍。

どこにいても存在感は十分だった。

ロメオ・ラヴィア 6.5

ビルドアップの上手さも球際の強さが見れる試合に。

立ち位置の妙も光り、何度も綺麗なターンでチームの矢印を前に向かせる。

素晴らしいプレーの連続だったが、イエローとエルボーを考慮されたか、前半のみでの交代。

もっと長く見たい選手だった。

エンソ・フェルナンデス 7.5

左が主戦場になったこともあり、何度もボールに絡む。

サイドチェンジの精度も高く、攻撃の起点に必ず顔を出した。

サンチョのキープからエンソの逆サイドへの展開は一つの形となっており、正確なボールを何度もネトへ届けた。

シュート精度も日増しに高まっており、右足のミドルはわずかに枠をそれたが、73分には強烈な左足で逆転弾。

プライベートの充実がいかに仕事に影響するかを体現している。

球際での戦いも含め、素晴らしいパフォーマンスが続いている

FW

コール・パーマー 7.5

珍しく決定機を空振りしてしまったが、その後は幾度もチャンスクリエイト。

何度も立ち位置を調整し受け直すのが上手く、ラヴィアからよくボールを引き出した。

後半はカイセドの得たPKを冷静に沈め、二桁得点に乗せる。

さらに右サイドからの仕掛けで相手を引きつけ3点目にも貢献。

極めつけに狡猾なプレーで今度は自らPKを獲得し、美しいパネンカ。

PK2発を簡単に沈め、プレミア新記録となる12本連続成功で勝利に大きく貢献した。

ペドロ・ネト 6.0

再び右サイドで先発出場。

序列は完全に変わったと見ていいだろう。

エンソの展開力の恩恵を最も受け、スペースがある中で仕掛けるシーンが多かった。

ゆえにもう少しわかりやすく得点に絡みたかったところでもある。

とはいえロングスプリントの回数も多く、一人でやり切る力も見せた。

守備も精力的だったが、一つセルフジャッジからピンチを招いたのは反省点。

ジェイドン・サンチョ 7.0

豪快な右足で2戦連発となる追撃弾。

その後も何度もチャンスに絡み、後半早々にも惜しいシュートを放つが、これはスーパーセーブに阻まれた。

それでも終始高いキープ力で左サイドを制すると、1つ目のPKを誘発する見事なパスで同点弾に繋げる。

前後半共に試合が固まる前に奪ったこの2点は、時間帯や展開の面から見ても非常に大きかった

流れを引き寄せた立役者と言って良いだろう

得点関与力の高さは現WG陣の中でもNo1と言えるのではないか。

ニコラス・ジャクソン 6.0

セインツ戦を休養に当てられ、体力十分で試合に臨む。

スピードを生かした裏抜けは何度かあったが、相手CBのカバーに一歩上回られた。

決してシュートシーンがなかったわけではないが、ハットトリックの再現とはならず。

良いクロスが何度か入っていただけに、エリア内での駆け引きも見せてほしかったところ。

それでも貢献度を考慮すると及第点として良いだろう。

後半途中にエンクンクと交代。

交代選手

マロ・グスト 6.0

ラヴィアに代わり後半の頭から途中出場。

おそらくあまり想定していない状況だったと思われるが、良い入りを見せしっかりと試合に入る。

意欲的にシュートも放ち、フォースターを脅かすシーンも。

ソン・フンミンとの対敵も強気に対応し、自身のサイドはしっかりと守った。。

組み立ても卒なくこなし、チームの立て直しに貢献。

難しい役割をよくこなしてくれた。

クリストファー・エンクンク 5.5

ジャクソンに代わり後半途中出場。

止めと前線からのチームへの貢献を期待されたが、どちらもやや物足りない出来。

フィジカル的な部分で若干遅れを取った印象。

周りとの連携も若干合わせきれなかったか。

ノニ・マドゥエケ -

ジョアン・フェリックス -

レナト・ヴェイガ -

監督

エンツォ・マレスカ 7.0

まさかのミスから早々に2点のビハインドを背負うが、慌てずに行うべきサッカーを実行。

サンチョのゴラッソが流れを取り戻したのは間違いないが、ミス絡みの失点以後は試合を支配した。

ハーフタイムにはラヴィアの交代とCBのポジション変更でその支配をさらに強めることに成功。

後半重ねた3ゴールは、マレスカの修正により生まれたものと言っても良いだろう。

ジャクソンも早々に下げるなど、スカッドを最大限活かした采配で、終わってみれば2点差をひっくり返す大逆転勝利。

ライバルが軒並み勝点を落とす中、大きな3ポイントだ

終わりに

大事なことは切り換えること。

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