24-25 第21節 チェルシーvsボーンマス(H)選手採点

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はじめに

運とは口説くもの。

得点者

チェルシー 2-2 ボーンマス

得点:前半13分 コール・パーマー、後半50分 リース・ジェームズ(チェルシー)/後半5分 ジャスティン・クライファート、後半23分 アントニー・セメーニョ(ボーンマス)

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試合前

2024年末から停滞が続くチェルシー。

公式戦の連勝をエヴァートンに止められると、そこから3戦連続で勝ちがない。

相手も昇格組イプスウィッチやホームに迎えたフラム、今季低迷するクリスタルパレスと決して強豪ではなかった。

むしろ勝点12を稼いでも良いはずの試合だったが、結果はまさかの2。

上位争いからは引き離され、4位争いの混沌に巻き込まれている。

とはいえ当初の目標であるCL権出場のため、ここから手当てができないわけではない。

早々に連勝街道に戻りたい中迎えたFA杯3回戦では、格下相手とはいえ5‐0の大勝。

トシン・アダラビヨオの意表を突くミドル2発に加え、ジョアン・フェリックスも2ゴールを記録。

PKを失敗したクリストファー・エンクンクも汚名返上とばかりに久々の得点を奪った。

控えメンバーのアピールに加え、ロメオ・ラヴィアやリース・ジェームズが45分出場するなど、ポジティブな面が多い試合になった。

主力を休ませつつサブのコンディションも確保、そして何より勝利による自信を掴み、今季好調のボーンマスと相対する。

躍進のシーズンを送るボーンマスは、実は年末からチェルシーと似たような戦績。

12月末には同じくクリスタルパレスやフラム、エヴァートンと試合をこなし勝点5を積み上げ。

直近のFA杯でも同じ5ゴールを奪いWBAを一蹴している。

リーグ戦では7位、チェルシーとの勝点差はわずかに3と、ここで勝てばCL戦線に浮上してくる完成度だ。

ここ最近は過密日程もあり怪我人が続出しているが、強烈な二列目は健在。

クライファートやワッタラ、ビッグクラブの注目が絶えないセメーニョら個人で打開できるプレーヤーが揃う。

前回対戦時はかなりボーンマスペースで試合が進んだが、ロベルト・サンチェスの好セーブ連発と、エンクンクの魔法で何とかチェルシーが勝ち切った。

CL権争いのポールポジションを維持するために、これ以上の失速は許されない。

チェルシーのスタメンは週末から総入れ替え。

CBには再びアチェンポンが入り、右SBにはカイセドを置く形に。

エンソやラヴィアと共に中盤を締める。

攻撃陣ではノニ・マドゥエケが先発に復帰している。

対するボーンマスはケガ人続出のワントップの位置にワッタラを配置した。

CL権争いの直接対決に、これ以上の取りこぼしは許されない。

選手採点

GK

ロベルト・サンチェス 5.5

前半は静かな展開…になるはずが軽率なミスで大ピンチを招く。

欠点が一向に改善されていないのをまたも示すこととなる。

反省したのか後半に圧を強めてきた中ではセーフティなプレーとなった。

PKによる失点はGKの責任ではないが、2失点目はニア上を抜かれる悔しい失点。

もちろんセメーニョを褒めるべきシーンではあったが、チームを救うセーブは出来なかった。

DF

レヴィ・コルウィル 5.5

前半は力強いプレーで相手に起点を作らせず。

前に出るタイミングも試合通じて悪くはなかった。

一方でチームは再びの複数失点で守乱を止められず。

毎回逆サイドから崩されているのも気の毒だが。

足を痛めた様子を見せた際は、全サポーターが冷や汗をかいた。

ジョシュ・アチェンポン 5.0

2試合連続でスタメン出場と、チャンスを掴みつつある18歳。

身体能力に優れる相手にも積極的に戦った。

一方でプレミア屈指のアタッカーであるセメーニョとのマッチアップは相応の授業料を支払うことに。

得意の持ち出しも複数回止められ、1vs1で完敗する形で逆転弾を叩き込まれてしまった。

これがトップリーグ、というのを強く感じる試合になっただろう。

2点目を奪われた直後、経験に勝るアダラビヨオと交代。

マルク・ククレジャ 5.5

カイセドが右SBに入っていたことで、この日はシンプルな上下動が多かった印象。

上下動、、、チルウェル、、、

自身のサイドから崩されることはほぼなかったが、攻撃での貢献度は高められず。

サンチョがかなり突っ込んでいったのもあるが、もう少し崩しに絡みたかった。

エリア前で好機を迎えることもあったが、シュートも枠を捉えきれなかった。

MF

モイセス・カイセド 5.5

右SBで出場し、保持時は中盤に位置取る。

中盤のクオリティの優位が、そのまま前半の優位に繋がった。

局面局面で顔を出すタイミングが良く、サイドを突破しクロスを上げることも。

一方で後半は暗転し、厳しい判定ではあるがPKを与えてしまうことに。

その後2点が必要な状況になったため、戦術的理由からピッチを去った。

ロメオ・ラヴィア 5.5

無敵の3枚の錨に鎮座。

難しい状況で渡されてもしっかりとキープし、前につけられるのはさすがのセンス。

それだけに後半早々にロストからPKに繋がったのは痛恨。

直後にはイエローを受け、55分というタイミングで交代。

時間制限もあったのだろうが、悔やまれる試合になってしまった。

エンソ・フェルナンデス 6.5

後ろにカイセド、ラヴィアがいることもあり、意欲的に前へ飛び出す。

足技に加え身体の強さも見せ、自ら運んでキーパーを強襲するシーンも。

攻撃への絡み方は非常に洗練されてきている。

ファイヤーフォーメーションになって以降は中盤の底でタクトを振るう。

ゲームメイクを間違える選手ではないが、ゲームテンポについてはもう少しコントロールしたかったか。

FW

コール・パーマー 7.0

開始から創造性に富むプレーを連発

フィーリングの良さは13分に見事なフェイクからの得点という形で結実した。

その後も高精度クロスやミドルでゴールを脅かすが、追加点の創出には至らず。

結果的には再びそれが響くことなってしまったのだが、彼の責任とは言えないだろう。

後半はややガス欠気味で、珍しいロストもあった。

稼働時間含め、もう少し使い方を考えても良いのではないか。

ノニ・マドゥエケ 6.0

この日はダブルチームではなかったこともあり、割と自由に仕掛ける機会を得た。

評価を高めているケルケズやハイセンらをぶち抜く見せ場を作った。

突破自体は良かったが、ラストパスの精度は要改善。

ジャクソンに合わせたシーンは自身のパスが浮き難しいシュートにさせてしまう。

最後の丁寧さを欠き、後半途中でベンチに下がった

ジェイドン・サンチョ 6.0

左サイドで先発出場。

随所にキレのあるドリブルを見せ、華麗な股抜きも。

一方でエリア内ではややもたついた印象もあり、ことごとくシュートはブロックに合った。

上手いだけに若干の持ち過ぎか気になるところ。

思い切りの良さをもう少し前で発揮しても良いかもしれない。

守備での貢献度も悪くないだけに、あとは決定的な仕事ができれば。

ニコラス・ジャクソン 6.5

キレのある動きでボーンマスCBを手玉に取る。

ザバルニー、ハイセンという評価を上げているDF相手に、見事なキープとデリバリーでアシストも記録。

長い距離を運んでからのシュートは惜しくもポストを叩いた。

その後も多くのチャンスに絡んだが、トラヴァースの前にゴールを割れず。

1本でも決まっていれば、、、と思わずにはいられないが、やれることは十二分にやった。

及第点以上なのは間違いない。

交代選手

リース・ジェームズ 7.0

ラヴィアに代わり途中出場。

FA杯での試運転が功を奏し、この日は高いレベルで試合に入ることが出来た。

右SBから中盤に入る動きも以前よりはスムーズになったように見られた。

ビハインド以後も何とかしようという気概は随所に見え、チームを救うFK弾を叩き込んだ。

久しぶりの出場で久しぶりのビッグゴール。

この勝点1を無駄にしたくはない。

トシン・アダラバイヨ 6.0

セメーニョに苦戦するアチェンポンに代わり途中出場。

ビハインドの中CBに交代枠を割くのは通常考えづらいが、FA杯での2発もマレスカの脳裏にはあったはず。

得点力への期待もあったか、セットプレーから惜しいシーンを作り間違いではないことも証明。

試合の入りにはやや時間がかかったが、少しずつアジャスト。

追加点を阻止するシュートブロックもあり、最少点差を保ったことも大きかった。

ジョアン・フェリックス 6.5

IHのような位置でファイヤーフォーメーションの一角を担う。

意欲的にボールを引き出し、そのクリエイティビティで打開を試みる。

テクニックはさすがにさすがで、何度も相手守備陣を翻弄した。

リース・ジェームズの同点弾に繋がるFKもフェリックスが獲得したもので、見えないアシストと言って良いだろう。

もっと長い時間見たいプレーヤーだ。

ペドロ・ネト 5.0

フェリックスと同時にビハインドを追う局面て投入される。

右サイドからアクセントをつけに行くが、上手く試合に入れなかった。

守備では最後尾まで下がり奮闘したが、攻撃で好機を作れず。

イージーなパスミスもあり、前に出たいチームを加速させられず。

フェリックスの活躍とは対照的な出来に。

監督

エンツォ・マレスカ 5.0

前半は圧倒したが、相手がペースを変えてきた後半に試合をひっくり返される。

ここ数試合似たような展開が続いており、後半にペースを握られることが多い。

現状それを落ち着かせられる選手がおらず、良くも悪くも真に受けてしまう。

ガス欠と重なる後半はさらにそのダメージが強まっている印象。

活躍したジョアン・フェリックスを含め、ベンチには多くのカードがおり、もう少し時間を与えても良いのでは?

決断に不満の残る試合になった。

終わりに

トンネルは長い。

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