24-25 第23節 マンチェスターシティvsチェルシー(A)選手採点

この記事は約8分で読めます。

はじめに

リベンジマッチ。

得点者

マンチェスターシティ 3-1 チェルシー

得点:前半42分 ヨシュコ・グヴァルディオル、後半23分 アーリング・ハーランド、後半42分 フィル・フォーデン (マンチェスターシティ)/前半3分 ノニ・マドゥエケ(チェルシー)

Manchester City 3-1 Chelsea | HIGHLIGHTS | Premier League 24/25
PL Matchday 23 - Highlights of Chelsea's 3-1 Premier League loss against Manchester City at the Etihad Stadium…Subscribe to our channel here:

試合前

前節にリーグ戦5試合ぶりの勝利を飾り、4位に浮上したチェルシー。

今季低迷中のウルブズを相手に3得点。

3戦連続で3失点となったウルブズの守備強度へ疑問符はつくものの、まずはチームもサポーターも一安心となった。

クリスタルパレスからレンタルバックしたトレヴォ・チャロバーがいきなりMOMの活躍を見せ、相方CBのトシン・アダラバイヨは得点力も発揮。

GKロベルト・サンチェスのミスは不安材料だが、主将リース・ジェームズの復帰も含め、守備陣の好調は大きな前進。

コンディション不良が報じられていたレヴィ・コルウィルとエンソ・フェルナンデスも練習に戻ったようで、第1節のリベンジマッチに間に合いそうだ。

対するシティは一時期の絶不調こそ抜けたものの、まだ波があるか。

イプスウィッチを6得点で粉砕したかと思えば、CLでは2点差をひっくり返されるショッキングな敗戦。

攻撃陣は明らかにキレを取り戻しているが、守備に付け入るスキがありそうか。

近年稀に見る不調(ある意味羨ましいが)冬の補強でも積極的な立ち回りを見せているシティは、各国から有望な選手を獲得中。

フランクフルトからFWオマル・マーモウシュ、ランスからDFアブドゥコディル・クサノフらを補強。

逆に衰えが指摘されていたカイル・ウォーカーをミランに放出するなど、世代交代と戦力増強に取り組み始めている。

チェルシーとしては、彼ら新戦力が馴染みきる前に再戦を迎えられるのは好材料か。

4位vs5位、勝点差はわずかに2。

今季の趨勢を占うシックスポインターだ。

チェルシーのスタメンは現状のベストメンバー。

コルウィル、エンソがスタメンに戻り、チャロバーも連戦に。

ジョアン・フェリックスは家庭の事情でチームから外れた以外は攻撃陣は揃ったか。

対するシティは早くもクサノフ、マーモウシュが早速の先発。

冬の市場を経て様相を変えたシティとのリベンジマッチに挑む。

選手採点

GK

ロベルト・サンチェス 4.5

シティの決定力不足に助けられるシーンもあったが、二試合続けて前半終了間際に失点。

とはいえ彼の責任というより、チームのタスク分担の問題だった。

苦手なビルドアップは前半はかなり健闘していたが、後半はスローイングを相手に渡し、大ピンチを招きかかった。

悲惨なのは二点目の失点で、完全に不要な飛び出しでループシュートを決められる。

またも失点に絡むこととなり、いよいよ擁護ができない。

補強ポジションであることが改めて明確になった。

DF

レヴィ・コルウィル 5.0

開始早々に遅延行為でのイエローは余計だった。

コンディション不良からの復帰戦ということもあってか、やや危ないクリアミスもあった。

安定感があったとは言い難く、得意の縦パスもほぼ出せなかった。

試合後半からは徐々に落ち着きを取り戻していたが、遅きに失した感が否めず。

最後は完全にハーランドにしてやられ、決定的なアシストを許す。

トレヴォ・チャロバー 5.0

復帰後二戦連続の先発出場。

ハーランド相手にも身体を張ったプレーで何とか自由を封じようと試みる。

激しいバトルを繰り広げたが、2点目のシーンでは完全に足を取られ、簡単にシュートを許してしまった。

サンチェスの不用意な飛び出しが最大のミスではあるが、もう少し粘りたかった。

最終盤もコルウィルとの連携が取れず、フォーデンの独走を許してしまう。

前節は見事なプレーを見せたが、今節は相手に格の違いを見せつけられた。

リース・ジェームズ 5.5

偽SBとして中央に陣取るが、効果的なプレーが出来たとは言い難い。

大外を使われたり、逆に大外からの走り込みを許すなど、戦術としての機能不全も含め彼の存在によるメリットを享受できず。

そろそろ中盤での価値発揮に慣れてほしいものなのだが。

サイドでの対人はさすがのものがあったが、それだけで良しとされる選手ではない。

今日も時間制限があったのか、後半途中でピッチを退く。

マルク・ククレジャ 5.5

流動的な相手に対して、今日は相手のSBをマークする形に。

前半からかなり裏を狙われていたが、チームとしての改善がないまま、グヴァルディオルにツケを払った。

その後も何度もマテウス・ヌネスと対峙することになり、危ういシーンはありながらも水際を耐える格好に。

攻撃でも効果的な上がりはほとんどなく、サンチョやネトとのコンビネーションも不発。

ピッチ全体をよく走ってはいたが、結果に結び付かなかった。

MF

モイセス・カイセド 5.5

守備のバランスを取るべきプレーヤーだが、シティは意図的に彼の周りを回避したか。

大外からSBが飛び込むシティの攻撃を前に、彼の良さで潰せるシーンは極めて少なかった。

逆に曖昧なリース・ジェームズのポジショニングの尻拭いでイエローを貰ったシーンが、この試合のアンバランスさの象徴だった。

ビルドアップでは、後ろの面々がプレスに苦しむ中、個人技で突破を図れるのはさすがの技術

一方でそこからのチャンスメイクまでは荷が重かった。

エンソ・フェルナンデス 6.0

中盤で奮戦。

左サイドをメインに、打開策を見つけようと積極的にボールを散らした。

パーマーやマドゥエケと打開を図るが、自身のバイタルでの関与も含めてらしさは出せず。

そういえばプライベートの問題も片が付き、奥様とは仲直りとのこと。

まさかここから再不調に、、、などということはないと信じたい。

2失点目の後に見せた表情は、チェルシーサポーターの鏡写しのようだった。

FW

コール・パーマー 5.5

先制点直後にビッグチャンスが訪れたが、ジャクソンに譲ったパスは得点にはならず。

その後はオープンスペースでタッチが乱れる場面もあり、珍しく精彩を欠く前半となった。

アンカー脇を固めてパーマーのスペースをなくす策が、強豪相手にしばしば見られるようになった。

後半はより低い位置に行ったことでボールを受ける機会こそ増えたが、当然脅威度は下がることに。

2年目の中盤に差し掛かり、徐々にパーマー頼みも通じなくなってきている。

彼にさらなる奮起を、というよりは周りのサポートに期待をしたい。

ノニ・マドゥエケ 6.5

ジャクソンからの折り返しをきっちり沈め、早々の得点をマーク。

仕掛けの姿勢は良かったが、前半の守備はかなり気になる。

何度かグヴァルディオルのマークを逃していたが、彼の怠慢かチームの戦術理解度か監督の想定不足か。

確かに守備をおろそかにしたところはあったのかもしれないが、そもそも彼が最終ラインで背走しながら守る設計はいかがなものか。

攻撃面では最後まで脅威になり続けようという意思は感じられた。

ジェイドン・サンチョ 5.5

ウォーカーのいなくなったサイドで時間を作る。

マテウス・ヌネスがSBに入っていたが、対面することはあまりなく、プレスもククレジャが担当していた。

その分中での仕事が多くなった印象だが、特にシュートを相手に当ててしまうのが目立つ。

元々点取り屋ではないのだが、もう少しフィニッシュにも可能性が出るとなお良い。

後半途中にネトと交代。

ニコラス・ジャクソン 6.5

シティの新戦力の連携ミスを突き、狡猾に先制点をアシスト。

自身の決定機は決めきれなかったが、起点としての意識は見えた。

一方でエリア内の好機やシュートシーンでは迫力を欠いた。

自身のストロングを活かしきる展開にもならず、珍しく早い時間で途中交代。

その後はチームとして収めどころを失ってしまい、ジャクソンの偉大さを改めて感じる展開に。

交代選手

クリストファー・エンクンク 5.0

後半15分という早いタイミングで途中出場。

ジャクソンの代役ではなく、エンクンクらしさを発揮できる仕組みを設けてきたかと期待していたが、全くそんなことはなかった。

同じ役割を小さな身体に背負わされ、エンクンクというよりマレスカのプランを疑いたくなる。

彼自身も必要以上にボールによる意識が強く、エリア内に誰もいなくなる事態がしばしば。

何の責任もないとは言えないが、何の策もなく投入された被害者のようだった。

マロ・グスト 5.5

おそらくは制限のあるジェームズに代わり途中出場。

彼もRJも、偽SBが一向に上手くならない。

何とかしようという気概は見えるのだが、戦術的なメリットはほぼ感じられず、逆に空いたスペースを使われる始末。

もちろんここから成長の余地があるとはいえ、さすがにマンチェスターシティ相手にそれは通じない。

右SBについては人材難なのかもしれない。

ペドロ・ネト 5.5

サンチョに代わり後半途中出場。

得意の左足から打開を狙ったが、中央がエンクンクではクロス攻勢も効果半減だった。

少ないスペースでもある程度上げ切れるのは大したものだが、それを活かせるチームバランスではない状態で投入してしまった。

攻守に走れる選手ではあるが、そもそも走るスペースがほとんどなかった。

監督

エンツォ・マレスカ 5.0

人選、戦術、修正、交代。

全てにおいて後手を踏んだ。

幸運な形で優位に立ち、その後も相手のシュートミスに救われるなどツイてはいた。

しかしその間に幸運を確実に変える修正が出来ず、再三狙われていた形で失点。

後半は明らかにシティペースで、懸念が伝えられていたサンチェスのミスから勝ち越しを許す。

エンクンクの早期投入は何か策を持たせてのことかと思われたが、残念ながら起点の作れない時間を増やしただけだった。

試合後はサンチェスの降格を匂わせる発言も。

そろそろマレスカ自身も、大胆なチェンジが求められる。

終わりに

ガルナチョ取ってる場合じゃないぞ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました