はじめに
イングランドリーグ、日本人が増えまくっている。
得点者
チェルシー 1-1 クリスタルパレス
得点:前半25分 ニコラス・ジャクソン(チェルシー)/後半8分 エベレチ・エゼ(クリスタルパレス)
試合前
開幕3試合目、公式戦では5試合目。
プレミアリーグの第2節ではウルブズと対戦し、2‐6の大勝。
ノニ・マドゥエケが圧巻のハットトリックを沈め、新戦力のジョアン・フェリックスにも得点。
コール・パーマーやニコラス・ジャクソンにもゴールが生まれるなど、攻撃陣には収穫の多い一戦となった。
対して守備陣は不安が募る。
シティ戦に引き続き複数失点となり、さらに深刻なのはスイスでのカンファレンスリーグ・プレーオフ。
格下の相手に先制するもまさかの逆転負けで、アグリゲートスコアでなんとか勝ちあがる展開に。
この試合でも2失点を喫するなど、現状守備陣は満足できる出来ではない。
そんな中、8月31日にイングランドの移籍市場がデッドラインデーを迎えた。
ビクター・オシムヘンに踊らされたが、ラヒーム・スターリングの放出とジェイドン・サンチョの補強という意外な展開で手打ちとなった。
懸案のCFもCBも来なかった点はかなり不安ではあるが。
そんな中迎えるクリスタルパレスは補強に注目が集まる。
昨季の対戦で得点を奪われたマイケル・オリーセはバイエルンへ移籍したが、鎌田大地がスカッドに。
とはいえ開幕二連敗と成績は上向かず、アーセナルからエンケティアを、そしてチェルシーからもトレヴォ・チャロバーを獲得した。
チェルシーのスイス遠征の間に行われたリーグ杯ではその鎌田のゴールもありノリッジを一蹴。
対照的なミッドウィークを挟んでの第三節となる。
チェルシーのスタメンは前節躍動したマドゥエケを筆頭に、パーマーやジャクソンが並ぶ。
注目の左はペドロ・ネトが起用された。
課題の守備陣は第二節と同様で、1stチョイスのフォファナとコルウィルが2CB。
現状のベストメンバーで今季初のロンドンダービーに挑む。
選手採点
GK
ロベルト・サンチェス 6.0
失点シーンはエゼの技術を褒めるべきか。
初めてと言っていい決定的なシーンを得点につなげられたが、セーブというよりその前のコミュニケーションに問題ありか。
コバチッチの時もそうだったが、バタついた時の判断がやや甘くなるように見える。
それ以外にもヒヤリとする後逸はあったが、ハイボールへの安定感も含め及第点としておく。
DF
ウェズレイ・フォファナ 6.5
開幕3戦目でいよいよ試合勘と身体が戻ってきたか。
身体能力を活かしたプレーに加え、効果的なドリブルでの持ち上がりも披露する。
カイセドが常時降りたことで右SBに近い立ち位置になったが、アグレッシブなプレー。
いよいよ全盛期が戻ってきた感もあり、1stCBとしての矜持を示した。
代表戦は回避し、慎重な開幕をチョイス。
レヴィ・コルウィル 6.0
フィジカル自慢のマテタと真っ向勝負。
これまで苦手なタイプだったが、自信持って応戦し、後半途中交代に追い込む。
ビルドアップでも落ち着いたプレーを見せ、随所に左足の縦を差し込む。
成長の垣間見られる一戦となり、フォファナと併せて今後に大きく期待したい。
マルク・ククレジャ 6.0
自由に動く鎌田相手に積極的な守備で奮戦。
前半はほぼ抑え込んでいたが、後半からパレスの攻撃が厚みを増すと徐々に劣勢に。
それでも最後のシーンでは身体を張り、エリア内で粘りの守備。
攻撃での貢献度が高ければと思わなくもないが、望みすぎか。
マロ・グスト 6.5
偽SBの立ち位置で中盤から的確に組み立てに関与。
本領を発揮しだしたのはオープンな展開になった後半で、無尽蔵のスタミナで何度もピッチを往復。
プレスバックを繰り返し、危険なエリアでも足を出し、決定機を複数回阻止した。
左腿裏を抑えて倒れ込んだシーンには冷や汗。
チームメイトが伸ばす素振りもあり、つっただけと信じたい。
欠かせない戦力だけに、大事に至る前であることを祈る
MF
モイセス・カイセド 6.5
完全にCBの位置まで下りて4枚でのビルドアップを担当。
組み立てもさることながら鋭いインターセプトを連発し、攻守に躍動。
この日はコンディションも考慮されてか低い位置での関与になったが、むしろ出足は加速した。
ただまあ展開役をやらせるならエンソでは?という疑念はある。
球際のプレーで接触後に倒れ込むと非常に心配である。
エンソ・フェルナンデス 6.0
豊富な運動量で幅広いエリアをカバー。
カバーしていたのだが、それは彼がやるべきタスクなのだろうか。
できるからやらせてしまっている感は否めず、本来であれば3列目からの組み立てや中距離パスで違いを見せたい。
おそらくはマレスカの指示なのだろうが、攻守においてどことなく物足りなくも感じてしまう。
持っているスキルは超一級品なだけに、正しい場所でのプレーを見たい。
FW
コール・パーマー 6.5
この日もしっかりと得点に絡み、難しいボールを先制のアシストにつなげる。
トップ下ながら、中々ボールが来ない展開にフラストレーションを溜める。
局面をひっくり返すターンやドリブルなど、らしさは健在だったが、試合を決めるプレーはできず。
アンカーまで下がる弊害が出ていたが、誰も止めなかったのだろうか。
エンソ同様、意思疎通が不安である。
ペドロ・ネト 6.0
警戒されながらも左から再三の仕掛け。
多彩なキックバリエーションを見せたが、まだ周り、特にエンソとの連携は発展途上か。
やや窮屈に見えながらもしっかりと最後まで上げ切るのはさすがだが、最後の精度は欠いた印象。
カードもあってか後半の早い時間で交代。
ノニ・マドゥエケ 6.0
自身の決定機はヘンダーソンに防がれたが、見事なドリブル突破で先制点に起点に。
調子の良さは見せたが、相手の警戒は一段上に。
自身での突破は複数枚での対応に苦しみ、オープンスペースは先制点のシーン以外与えられなかった。
好守備を見せるシーンもあったが、後半はやや存在感が薄く。
二試合連発とはならず、終盤にピッチを去る。
ニコラス・ジャクソン 7.0
ロングカウンターを沈め二試合連続の先制点。
巧みなドリブルでも推進力を見せ、グエイらと真っ向勝負。
一方で先制点以外はなかなかシュートチャンスに恵まれなかったのも事実。
それでも終盤に訪れた二度のチャンスを逃したのは悔やまれるか。
点は取れているだけに、試合を決めるストライカーへの階段を上りたい。
交代選手
ジョアン・フェリックス 6.0
ネトに代わり後半途中出場。
持ち前のボールスキルはさすがにさすがで、単騎での突破も。
ただやや過信もあるのか安易なロストもちらほらとあった。
抜くまでは完璧だがシュートの威力を欠いたシーンに象徴されるように、最後のクオリティが課題の選手である。
ミハイロ・ムドリク 6.0
グストの負傷交代で途中出場。
ここ最近は低調なプレーが続いていたが、この日は役割を全う。
自慢のスピードを活かした縦への突破や、意表をついた浮き球でチャンスクリエイト。
ジョーカーとしての期待はしっかりと果たし、個人としては悪くない時間を過ごす。
クリストファー・エンクンク 6.0
マドゥエケに代わり右の攻撃的な位置に入る。
経験が少ない位置のため最初はやや戸惑っているように見えたが、徐々に適応。
周囲との連携で決定機の一歩手前までは演出した。
とはいえやはり中央寄りで輝く選手ではあるはずで、パーマーとの入れ替えなどは試しても良かったか。
センスはしっかりと見せただけに、もう少し長い時間みたい。
監督
エンツォ・マレスカ 5.5
カイセドの位置やパーマーとエンソの役割を変更するなど、調整を施す。
ビルドアップには効果的だったかもしれないが、単純に役割とタスクがあっておらず、トータルの火力が下がってしまった印象は否めない。
とりあえずエンソを高い位置に置くのはやめよう、出来るからってやらせるな。
パーマーが降りて来すぎるのも気になる指示。
同点に追いつかれた後は攻撃的なカードを切るも、結果はホームでドロー。
せっかくの強力な二列目も、やや活用しきれていない印象。
終わりに
21:30は見やすくていいですが、勝てないとダメージが特に大きいです。
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