24-25 第7節 vsノッティンガム・フォレスト(H)選手採点

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はじめに

打っていいのは打たれる覚悟のある奴だけだ

得点者

チェルシー 1-1 ノッティンガム・フォレスト

得点:後半12分 ノニ・マドゥエケ (チェルシー)/後半4分 クリス・ウッド(ノッティンガム・フォレスト)

試合前

コール・パーマーの大爆発で、リーグ戦のホーム初勝利を果たしたチェルシー。

守護神サンチェスが大きく安定感を欠き2点を失ったが、衝撃の4ゴールがすべてをかき消した。

前半のみでの4得点は何とプレミアリーグ史上初だと言う。

加入二年目、まだ22歳ながら既にクラブ最多タイとなる3度目のハットトリックで、今季も自身が中核であることを顕示。

そんなパーマーの活躍に目を奪われがちだが、選手層は確実に厚くなっている。

1アシスト・1PK奪取の活躍を見せたジェイドン・サンチョはこれで加入後3戦連続のアシスト。

こちらもパーマーにより霞んでしまったとはいえ、エデン・アザールやセスク・ファブレガスといった面々と並ぶ驚異的な数字だ。

ジョアン・フェリックスやペドロ・ネトらもコンディションを上げてきており、レナト・ヴェイガも良い意味で想定以上のプレーを見せている。

ウェズレイ・フォファナやロメオ・ラヴィア、クリストファー・エンクンクらが今季は再起をかけ高パフォーマンスを見せている。

また今季は怪我人が少ない、または早期復帰しているのも大きい。

そのラヴィアは今季も一時離脱したが、マロ・グスト同様、早期の帰還で事なきを得た。

選手が多すぎると言われていたが、人員整理も着実に進み、ようやく序列もはっきりしてきた。

今季は国外カップ戦もカンファレンスリーグのため、大幅なターンオーバーが敢行できる。

実際今節直前に行われたヘント戦でも、スタメンは再び総入れ替え。

出番に飢える選手たちが躍動し、今度は1人×4発。

レナト・ヴェイガがMOM級の活躍を披露し、やや出遅れた感のあったキアナン・デューズバリー・ホールにも移籍後初ゴール。

得点はなかったが、10番のムドリクやアンカー起用のチェザーレ・カザデイの好プレーも光った。

そこから中2日、本来であれば過密日程すぎるスケジュールだが、選手層の厚さが頼もしい限り。

対するはノッティンガム・フォレスト。

リバプールに今季初黒星をつけるというサプライズを起こしたが、前節はフラムに零敗と安定感はそこまでない印象。

特徴はスピードある二列目とパワーのある最前線。

元チェルシーの(大体どのチームにもいるのだが)カラム・ハドソン・オドイはそのリバプール戦で決勝点をマークしている注目選手だ。

順位も4位まで上げてきたチェルシーとしては、さらなる上位進出に向け負けられないホームゲーム。

懸案は守備で、2試合連続の4得点に加え2試合連続の2失点中でもある。

スタメンは前節同様、すなわちまたもスタメン総入れ替え。

ミスを連発したロベルト・サンチェスも引き続きスタメンとなった。

フレッシュな面々の並ぶ利点を生かし、再びのゴールラッシュを狙いたい

選手採点

GK

ロベルト・サンチェス 7.0

前節は失態があったが、この日もスタメンは継続。

前から来られた際はセーフティなプレーが多かったように見えた

前半はムリージョのシュートを好セーブしたが、後半早々のセットプレーから失点。

とはいえGKの責任というよりはチームとしてこのセットプレーへの弱さはなんとかした方がいい。

後半ATにはネコ・ウィリアムズの決定機を、終了間際にも値千金のビッグセーブ

ブライトン戦を取り返すスーパープレーで、チームを救った。

DF

レヴィ・コルウィル 6.0

気迫あふれる守備と高精度のキックで最後尾から攻守を牽引。

前半は見事なスライディングブロックで決定機を阻止するなど、力の入ったプレーを見せた。

エアバトルを挑むフォレスト相手にも負けじと応戦し、ひ弱な雰囲気は過去の話。

1失点はあったが自身の担当分はよく守ったのでは。

やや熱くなりすぎるのは玉に瑕で、この日も相手と衝突しカードを貰う。

最後は負傷気味に途中交代したのが気がかりだが、、、

ウェズレイ・フォファナ 6.0

コルウィルとともに最終ラインを形成。

癖のあるアタッカーに対し身体能力の高さを生かした守備で迎撃。

途中の揉めたシーンでは仲裁に入り、ここでも守備力の高さを示す。

というかフォファナ、若いのに毎回止めに入っている気がする。

攻撃面ではサンチェスからのパスが窮屈だったこともあり、自身が起点となれるシーンは少なかった。

ブライトン戦もだが、ややサンチェスとの連携不足は気になるところ

マロ・グスト 5.5

相手が中々出てこなかったこともあり、攻撃でのクオリティが求められる試合に。

マドゥエケが好調だったのもあるが、中々有効な攻撃が組み立てられなかった。

ボールを貰う位置は悪くなかったが、そこからのクロスも精度を欠いた。

相手も一定グストの対応は捨ててきており、自身のところにより誘い込めればまた違っていたかも。

とはいえ生長速度の速い選手だけに、ここからの改善にも期待をしたい。

マルク・ククレジャ 6.0

右サイドでスタメンとなったハドソン・オドイ、後半途中からはエランガと、スピードあるWGと対敵。

実力者相手ではあったが、積極的な守備で仕掛けられる前に潰し、最後のクロスにもいい対応。

後半からは攻撃の比重も高めたが、エリア内へ良質なボールを届けるまでには至らなかった。

終盤は相手選手との衝突でエキサイトするシーンもあり、コルウィル同様にまたもイエロー。

次節リバプール戦は痛恨の出場停止となってしまった。

MF

モイセス・カイセド 6.0

この日も中盤に君臨。

撤退気味に待ち構えるフォレストに対し、時にはわざと引き出すようなパス交換で突破口を探る

中盤からはなかなか効果的な縦パスは差し込めず、ややWG頼みの攻撃になってしまった。

守備では随所に存在感を見せたものの、特に後半はオープンな展開にしすぎたか。

再び南米へと発つが、きっと次節も使われるんだろうなあ。

エンソ・フェルナンデス 6.0

中盤からゲームメイクに携わり、サンチョと連動し左サイドの打開も試みる。

キープしながらのサイドチェンジもかなり有効で、アイソレートされたマドゥエケに繋ぐ端緒となった。

反面エリア内への関与度はやはり少々物足りなく、この立ち位置とタスクであれば、より決定的な仕事を求めたいところ。

とはいえ本来3列目の選手が2列目近くでここまでやれている、という事実もそれはそれで評価すべきでありかなり悩ましい。

エンソの最大火力の発揮方法はまだ見つかっていない。

FW

コール・パーマー 6.5

右サイドを中心に攻撃を活性化させる。

序盤はなかなか触れられなかったが、中盤以降は良くボールに絡み、好調のマドゥエケと連携しながら打開を試みた。

マドゥエケが好調と見るや、積極的にボールを預け、自身は中央寄りでのタスクにシフト。

エリア前での繊細なボールタッチはさすがだったが、この日訪れた右足の決定機は相手GKの好守にはばまれた。

終盤は揉める両陣営を座って眺める余裕(?)を披露

ノニ・マドゥエケ 7.0

序盤からシュート意識の高さを見せ、ネトの活躍も刺激になっていたか。

対面のモレノを自慢のキレで何度も突破し、横に縦にと幾度となく決定機を創出。

報われたのは先制点を奪われた直後で、左足からの同点弾でチームを救った。

完全撤退を許す前にこじ開けられたのは大きかったうえ、自身にとっても二節以来のファインゴールとなった。

やや打撲があったか、負傷気味に代わったことは懸念だが、打開力の高さはチェルシーWGの中でもやはり一つ抜けている。

再度招集されたイングランド代表でも怪我無く頑張ってほしい

ジェイドン・サンチョ 6.0

左サイドで何度もボールを持ち、オラ・アイナと激突。

巧みなテクニックで翻弄するが、粘りの守備を見せるフォレスト相手に決定的なプレーまでは繰り出せなかった。

加入早々だからか、まだエゴを見せて打ち切るシーンは少なく、エリア内でもパスを選択することが多い印象。

もちろんそれが彼の良さでもあるのだが、展開次第ではもう少し打ってもいいか。

まあいわゆる彼方立てれば此方が立たぬ、なので別段今のプレースタイルが悪いわけではない。

使い分けの選択ができれば、いよいよ別次元に行けるだろう。

ニコラス・ジャクソン 6.0

前半はフォレストの堅いブロックに苦戦。

引かれた相手にボックスストライカーとしての役割が期待される展開での活躍はやはりまだ課題か。

オープンな展開になった後半は持ち味を生かせるシーンが増え、裏抜けで好機を作るシーンも。

スピードを生かしたプレーはプレッシャーにも効果的で、ウォードプラウズの退場を誘発した。

自身が獲得した数的優位でフォレストが完全撤退を選び、再び試合は苦手な方向に。

エリア内での仕事に秀でるエンクンクと途中交代

交代選手

クリストファー・エンクンク 6.0

最後の仕上げを託され終盤の最前線に陣取る。

撤退を選んだフォレストがスペースを消す中、サイドに流れつつ好機を伺う。

ムドリクのクロスから決定機を迎えたが、やや甘く入ったヘッドはキーパーのビッグセーブに阻まれた。

仕事人としては悔やまれるシーンだったはず。

ジョアン・フェリックス 5.5

数的優位もあり、中盤の高い位置で起用される。

パーマー同様クリエイティブなプレーを期待されたが、スペースを潰され効果的な絡みはかなり限られた。

終了間際にはフリーで決定的なヘッドを放つが、惜しくも枠を捉えられず。

ポテンシャルを十全に発揮したとは言い難く、不完全燃焼。

ミハイロ・ムドリク ‐

ペドロ・ネト ‐

トシン・アダラバイヨ ‐

監督

エンツォ・マレスカ 6.0

強固なブロックを敷くフォレストに苦戦。

WG陣の個の力を活かした打開と相手SBを中心とした堅守のぶつかり合いとなり、監督としてやれることは限られた感がある

他方で中に位置取るSBは効果的とは言い難く、対策もされていたか。

膠着状態から数的優位を得た直後、すぐさま攻撃的布陣に舵を切った判断速度は評価したい。

結果論ではあるが、送り出したプレーヤーが決定機を仕留められていれば…という試合に。

終わりに

こういう試合を勝ちきれるようになりたいものです。

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