はじめに
いやあフットボールは最高ですね。
第3節にして金曜28時、すなわち土曜の早朝というかなり珍しい時間帯での一戦。
わかりやすく土日のテンションを左右してくる。
休日の早朝からサカーを見ている皆さん、お疲れ様です。
得点者
チェルシー 3-0 ルートン
得点:前半17分、後半23分 ラヒーム・スターリング、後半30分 ニコラス・ジャクソン(チェルシー)
試合前
開幕から勝ちのない両チーム。
上位復帰のために調子を取り戻したいチェルシーと、プレミア残留のため勝点を奪いたいルートンタウン。
実力差は戦前から指摘されるところではあったが、昨季も昇格組に苦汁をなめさせられているチェルシーは油断ができない。
さらに試合前にはミハイロ・ムドリクの離脱も公表され、怪我人のリストが更に分厚くなってしまった。
ルートンは元チェルシーのロス・バークリーが先発で登場。
ブルーズ時代は不完全燃焼となった元8番が、リベンジに訪れた。
試合内容
試合前の予想通り、押し込むのはホームチーム。
初先発となったモイセス・カイセドも随所に存在感を見せ、相手にボールを渡さない。
CKの流れから迎えたボレーは好セーブに阻まれたものの、ドリブル突破から先制点を奪ったのはスターリング。
好調をキープする28歳が圧巻のプレーで前半の1点のリードをもたらす。
後半もボールを握るチェルシーだが、追加点が遠い。
ベン・チルウェルが判断を誤り、エンソ・フェルナンデスはポストに、ジャクソンは相手GKに阻まれ、2点目に届かない。
逆にルートンは右サイドから決定機を迎えるが、懸命に体を投げ出したマロ・グストとロベルト・サンチェスが死守した。
待望の追加点はそのグストのクロスから。
好調のスターリングがダイレクトシュートを沈めると、今度は見事なアシストも披露。
浮き球をダイレクトで右サイドからエリア内に流し込むと、ジャクソンがゴールに押し込み勝負あり。
3得点を奪い、今季初勝利を飾った。
選手採点
GK
ロベルト・サンチェス 6.0
押し込む展開ゆえにそこまで見せ場はなかった。
一方で集中を保つのが難しい展開ながら、後半の決定機をストップした点は高評価。
ハイボールやクロス処理も的確で、セットプレーにも強い。
最後曖昧な飛び出しがピンチに繋がったが、それ以外は問題のない出来。
DF
チアゴ・シウバ 6.5
3戦連続の先発フル出場。
39歳を目前にしながらも高いレベルを維持する大ベテランは、プレミアリーグとしても、史上2番目の年齢での開幕3戦連続先発とのこと。
一つキックミスがあったものの、それ以外は完璧なプレーで、若き両隣のCBを的確にカバー。
チルウェルの交代時にはキャプテンマークを受け取るも、そのままエンソに渡す姿が話題に。
後進の育成にも余念がない。
アクセル・ディサシ 6.0
定番となってきたバック3。
今回はさほど相手が前に出てこなかったこともあり、ディサシとしてもそこまで対応に苦慮する場面はなかったか。
ただまだやはりプレミア特有のスピード感やフィジカルに出遅れる場面もあり、順応が必要。
ビルドアップでは精度の高いキックを持つため、守備面での成長に期待したい。
レヴィ・コルウィル 6.5
バディアシルも帰ってきたようだが、コルウィルのこのハイパフォーマンスを見るに中々代え難い。
特に攻撃面での貢献が素晴らしく、左足でのパスはアシスト級のものも。
抜け出しが得意なチルウェルやジャクソンとの相性も良く、一気に決定機を作った。
守備では1つ抜かれるシーンがあったが、周りと冷静に対処。
可変に近いフォーメーションの中で、その能力の高さが大きな選択肢になっている。
マロ・グスト 6.5
相手のレベルが一段落ちることもあり、これまでよりは積極的に攻撃に参加。
前のスターリングとは好連係を見せ、幾度も右サイドから侵入。
ほとんど単独でスターリングが奪った先制点だったが、幸運にもアシストがついた。
逆に2点目のシーンではタイミングの良い上がりと正確なクロスで、今度は自身の取り分(?)が大きいアシストをマーク。
プレミアの水にも慣れつつあり、バックアッパー以上の存在感を見せ始めている。
ベン・チルウェル 6.0
WBとLMを行ったり来たりする本布陣の要の1人。
卓越したセンスも踏まえ攻守において求められるプレーを理解しているのはありがたい。
後にInstagramで発信していたが、後半の決定機での判断ミスはらしくない。
ジャクソンとの連携も徐々に合ってきており、中への侵攻まで含め練度が上がってきた印象。
MF
モイセス・カイセド 6.5
散々なデビュー戦から一転、この日は持ち味を存分に発揮。
高い守備能力や回収能力は前評判に違わず、さらに評価を高めたのは繋ぎの部分。
この手のMFにありがちな物足りなさを感じさせず、円滑なパス回しに貢献し、2点目の起点にも。
高額移籍金の価値を証明し、アンカー役の1番手に相応しいプレーを見せた。
エンソ・フェルナンデス 6.5
痛恨のPK失敗を喫した前節を引きずることなくカムバック。
カイセドという守備職人が入ったこともあってか、前目のプレーが増え、シュートチャンスも多く転がってきた。
圧巻は3点目の起点となる浮き玉のパスで、高難度のボールをトラップ→展開し、ダメを押す。
総じてハイレベルだったことに疑いはないが、幾度かと訪れたシュートシーンでは枠に持っていきたかった。
コナー・ギャラガー 6.0
本職とも言えるIHでプレー。
これまでは低い位置でのボール扱いに苦慮するシーンもあったが、慣れ親しんだ位置で動きやすそうに見えた。
エンソ、カイセドとは補完性の高いユニットを構築し、それぞれの良さを発揮。
エリア内に飛び込む積極性も◎だが、決定機を仕留めたかった。
FW
ラヒーム・スターリング 7.5
前節に続き出色のパフォーマンスを披露。
今節は突破から得点まで奪い切ると、ワンタッチシュートで追加点もゲット。
3点目のアシストは意表をついたボレーで記録し、心身共に充実ぶりを見せつける。
たまにとんでもなく力の無いシュートを放ったりするのは覚醒前の面影を感じさせる。
まだ成長を続けたい、という28歳のアタッカーがチェルシーを牽引している。
ニコラス・ジャクソン 7.0
ついに初ゴールを記録。
ゴール前にきっちりと詰める泥臭い一点はまさにCF。
チェルシーのラストピースは自分であるかと誇示するかのようなゴールパフォーマンスはサポーターの待望でもあった。
得点はもちろん、それ以外の部分でも貢献は絶大。
ポスト、裏抜け、ドリブル、さらに守備まで献身的にこなす。
前半やや痛めたようなシーンは大きく心配されたが、既に大黒柱であることの裏返しでもある。
交代選手
レスリー・ウゴチュク 6.0
後半途中から出場。
大勢は決していたが、中盤で器用な繋ぎを見せ、センスの高さを披露。
あとなんかすごいデカく見える。
イアン・マートセン -
メイソン・バーストゥ -
監督
マウリシオ・ポチェッティーノ 6.5
厳しいデビューとなったカイセドを先発に起用し、効果的な中盤を構成。
4バックと3バックの併用に近い布陣も機能し、苦しい台所事情の中で初勝利を飾る。
メディカルが終わっているのは監督のせいではないが、その中で結果を出すのは監督の仕事。
大変である。
次の試合はリーグカップということもあり、ターンオーバーにも期待したい。
終わりに
3点取られて負けた次の試合、3点取って勝つと忘れてしまいますね。
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