23-24 第30節 vsバーンリー(H)選手採点

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はじめに

コブハムの芝にはエナジードレインがあるの?

得点者

チェルシー 2-2 バーンリー

得点:前半44分、後半33分 コール・パーマー(チェルシー)/後半2分 ジョシュ・カレン、後半36分 ダーラ・オシェイ(バーンリー)

試合前

インターナショナルマッチウィークを終え、戦場は再びリーグ戦へ。

各国に散らばり激闘を重ねた選手たちは、怪我も抱えて帰ってきた。

国を背負い連戦を挟んだ選手たちはともかく、調整中の選手たちの樣子が悪化しているのは何故だろうか。

ロメオ・ラビアのシーズンが終わり、ベン・チルウェルらも再び故障者リスト入り。

チルウェルはさておき、ラビア、ロベルト・サンチェスやトレヴォ・チャロバー、カーニー・チュクエメカら、代表に行っていない面々が再度の怪我だから呆れるほかない

もはやベンチ入りよりDL入りが常態化している。

もちろん選手個人の問題や運もあるのが怪我だが、ここまで多いとメディカルチームを疑わざるを得ない。

あるいはコブハムの下になにか埋まっているか。

そんなこんなで贅沢な欠場選手をスタンドに置いて、3月最後の試合を迎えることになった。

対するバーンリーも苦しいシーズンを過ごしている。

二部を圧倒的強さで駆け抜けたものの、プレミアの舞台ではさすがに思ったようには行かず19位に沈む。

一方でチェルシーが苦戦したブレントフォードを下し、前節は久々の勝利。

上向きの空気が流れている。

ただしその起点がチェルシーからのローンプレイヤーであるダビド・ダトロ・フォファナであること、そしてそのフォファナはチェルシー戦に出られない

どちらの方が勝点3を必須としたいかは明白だ。

野戦病院のチェルシー、スタメンにはブノワ・バディアシルが復帰。

更に直近の代表ウィークでも得点を奪い、前節の決勝のスコアラーでもあるミハイロ・ムドリクも先発出場。

起用が危ぶまれたエンソ・フェルナンデスはいつも通りのメンバー入りで、青いチームのブラックぶりを全世界に発信。

バーンリーは件のフォファナの代わりにフォスターをチョイス。

コンパニ監督の元、連勝を狙う。

ターフ・ムーアでの前回対戦では、キレキレのラヒーム・スターリングが4得点に絡む圧巻のパフォーアンスを見せチェルシーが勝利。

今回はそのスターリングの代役として起用されるムドリクに期待したい。

試合内容

開始から即座に仕掛けたのは好調のコール・パーマー。

枠外に逸れたものの、果敢な左足でいきなりサポーターを煽った。

対するバーンリーもサイドハーフを起点に反撃に転じるややオープンな入りになった

積極的な繋ぎを見せるバーンリーに惜しいフィニッシュを許したチェルシーだったが、エンソ・フェルナンデスの攻撃参加やパーマーのミドルで押し返す。

出入りの激しい展開の中、輝きを放つのはやはりパーマー。

自身のシュートだけでなく、的確なパスでもチャンスを作るが、ニコラス・ジャクソンのシュートはビッグセーブに阻まれた。

その後ディサシがセットプレーの流れからゴールネットを揺らすが、ハンドの判定で先制点とはならず。

チャンスを作りながらも得点の取れない時間が続き、ゲームは小康状態に。

ジャクソンを起点とした攻撃が増える中、好連係を見せるムドリクにシュートチャンスが到来。

このシーンは得点には至らなかったが、40分にはそのムドリクが大仕事。

カウンター気味の攻撃から、爆発的なスピードでエリア内に侵入すると、相手より一歩前に体を入れる。

これに追走していたアシニョンがたまらずプッシング。

前半途中にもムドリクにイエローを与えられていたアシニョンと、さらには抗議したコンパニ監督にまでレッドカードが提示された。

10番の活躍で貴重なPKを獲得すると、キッカーのパーマーがこれをパネンカで仕留めた。

前半終了間際に、大きな先制点をようやく奪った。

試合展開を大きく左右するワンプレーで、前に出たチェルシーはマロ・グストにも好機が訪れるが追加点はならず。

前半はホームチームの1点リードで折り返した。

しかし後半の立ち上がりに課題を抱えるチェルシー。

悪癖はこの試合でも出てしまう。

あっさりとバイタルを取られると、カレンがアウトにかけた技巧的なミドルショット。

これがペトロビッチの手をかわすようにゴールに吸い込まれ、一人少ないバーンリーが同点に追いついた。

慌ててファイティングポーズを取り直したチェルシーだが、割り切りを見せるバーンリーに手を焼く。

逆にバーンリーは少ないチャンスからフォスターにビッグチャンスが訪れるが、ペトロビッチがスーパーセーブで防いだ。

反撃したいチェルシーはムドリクが好機を演出するが、ジャクソンやエンソはエリア内でチャンスを物にできず。

焦れる展開にノニ・マドゥエケが、試合も終盤に差し掛かる頃には、FA杯で精彩を欠いたスターリングがピッチイン。

カイセドを下げて攻撃的に布陣を変える。

前掛かりの姿勢が報われたのは78分。

スターリングの絶妙なフリックにパーマーが抜け出すと左足を一振り。

勝ち越しのゴールに湧くホームチームが試合を決したかに思われた

ところが、悪癖が再び顔を出す。

簡単なファールから不用意なセットプレー、流れを切れずにCKからオシェイがフリーでヘッド。

ペトロビッチが弾ききれずこれがゴールイン。

さらには直後、再びセットプレーから決定機を作られるが、これはバーに救われる。

どちらが一人少ないのかわからない展開になり、結局最後までスコアを動かせず。

スターリングが再び決定機を外すなど、改善の気配のない試合を演じたチェルシー。

10人の19位相手に、負けに等しいドローとなった。

選手採点

GK

ジョルジェ・ペトロビッチ 5.5

前半には見事な跳躍で強烈なミドルをファインセーブ。

その後も安定感のあるプレーを続けていただけに、後半開始直後のゴラッソ被弾は運がなかった。

直後には至近距離からのシュートをビッグセーブするなど、チームの勝ち越しにつなげたが、痛恨の判断ミスで2点目を献上。

パンチングではなくキャッチにいってしまったが、掴みきれず。

随所のセーブは評価したいが、重たいミスに採点を上げきることはできず。

DF

ブノワ・バディアシル 5.0

プレーが安定しない。

前半はフィード含め悪くなかったが、後半は寄せや読みの甘さから、何度も相手に隙を与えてしまう。

空中戦でも存在感を放てず、セットプレーでも頼りにならなかった。

怪我と復帰を繰り返しているが、試合感もあるのか、本調子には全く戻りきっていない印象は今日も変わらず。

屈指の安定感を誇っていたあの頃の面影は、、、・

アクセル・ディサシ 5.5 

CKの流れから身体ごとゴールに押し込むが、不運なハンドで取り消しになったシーンがハイライト。

守備ではバディアシル同様、相手への寄せやマークでは疑問符のつくシーンもしばしば。

ビルドアップでも打開を探すが、結局は効果的なキックは出せず。

年長に入る部類だが、チームを纏めるのは酷な仕事か。

マロ・グスト 6.5

今日も素晴らしいパフォーマンスで、攻守に躍動。

特に最近磨きのかかった攻撃面では何度も右サイドからチャンスメイク。

一方で自身に訪れたチャンスは決めきれず、真のスーパーには本当にあとひとつの壁。

波のあるチームの中で美しい成長曲線を描いていたプレーヤーなだけに、負傷交代はあまりにも痛い。

マルク・ククレジャ 6.0

様々な場所に顔を出し、時にはエリア内で飛び込みも見せるなど果敢なプレー。

守備ではやや苦戦気味も、その相手をムドリクが退場に追い込んだことでより自由を得た。

豊富な運動量で何度も左サイドを駆け上がったが、わかりやすい結果には結びつかず。

もう一つ攻撃のクオリティをあげられれば大きな脅威になるのだが。

MF

モイセス・カイセド 6.0

守備の要としてバイタルを見るも、やや出足は鈍かった印象。

それでもアンカーとしては最低限度の仕事はこなしたか。

オープンな展開になったのは若干の反省点で、もう少しコントロールしたかった。

試合展開もあり、やむなく途中交代になったが、温存と前向きに捉えたい

エンソ・フェルナンデス 6.0

さすがの展開力で、特に数的優位になってからはよりボールが集まるように。

キック精度やゲームメイクは言う事無しなのだが、そろそろシュートの可能性をもう少し上げてほしい。

大事な場面で空振りやミートミスが出てしまうのは一体なぜなのか。

またカイセド交代後も動きが与えられていなかったか、リスクあるプレッシャーを選ぶシーンが散見された。

結果としてチームをちぐはぐにしてしまい、流れを取り返せなかった。

コナー・ギャラガー 5.5

キャプテンマークも似合ってきたイングランド代表だが、この試合では空回りの印象。

エリア近辺でいい受け方をすることもあったが、最後の精度を欠く。

逆に不要なイエローを貰うなど、荒れ模様の試合を鑑み途中交代。

攻守にファイトできる人材なだけに、このような下がり方は少し残念。

運動量を与えられるプレーヤーなだけに、ピッチにいれば守備面で貢献ができたはずだ。

FW

コール・パーマー 7.5

代表選出も納得の好調ぶり。

と同時に本人は相当の落胆ぶりであろう。

見事なPKはもちろん、消え気味だった後半は中盤からギアを上げ直した。

その結果生まれた2点目は素晴らしかったが、あっさりとチームはリードを手放し、勝点2をフイに。

本当に申し訳ない。

ミハイロ・ムドリク 7.0 

圧倒的なスピードとEURO予選で得た自信をイングランドでもしっかりと見せる

トラップもコース取りも誤ったかのように見えたが、それでも相手より前に入れてしまう加速力で値千金のPK奪取。

1人の退場と先制点を呼び込んだ点もさることながら、セットプレーでも好機を演出した。

10番が自身と結果を取り戻しているのは良いことだが、チームの結果が微妙なのは残念な限り。

後半は強引さが裏目に出たか、シュートは大きく精度を欠いた。

ニコラス・ジャクソン 5.5

収まりの良さは相変わらずで、サイドでのキープからスピードに乗った仕掛けは相手DFの脅威に。

一方で最も求められるシュートの部分が物足りず、この日も決定機を逃してしまう。

能力が高いことはわかっているので、エリア内での落ち着きがほしい。

押し込む展開の中では逆に目立つことができず、悔しい試合になった。

交代選手

ノニ・マドゥエケ 5.5

U世代の代表で躍動し、この日も長い出場時間を得る

得意の左足で何度かゴールに迫るが、代表で入ったはずのシュートがこのピッチではことごとく入らない。

呪われているのか。

固めた相手に得意の突破も見せられず、最後はシュートミスの数秒後に試合終了の笛を聞いた。

ラヒーム・スターリング 6.0

批判を受けたレスター戦もあってか、前回無双した相手ながらベンチスタート。

その反省からかエゴイスティックさは鳴りを潜め、巧みなフリックでアシストを記録。

評価を取り戻したかに見えたが、試合終了間際には絶好機で再びミス。

直後に笑顔がカメラに抜かれるなど、サポーターからの声もその姿勢も以前厳しい。

アルフィー・ギルクリスト ー

監督

マウリシオ・ポチェッティーノ 5.0

同じ展開を何度も何度も繰り返す。

後半開始直後の緩み、セットプレーの不備はもう代名詞なのだろうか。

早めの交代で勝ち越し点を掴んだ点は良かったが、ファイヤーフォーメーションの修正を怠り、結果として同点弾をあっさりと被弾。

勝たなければならない相手と展開にも関わらず簡単に勝点2を落とし、浮上の機会を自ら逸した。

言い訳は多々あろうが、同じ失策を繰り返しているのは明らかに監督の責任でもある。

そろそろ時間が迫っている。

終わりに

成長が見えないのは、誰にとっても厳しいですね。

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