はじめに
ついに開幕だああ!
得点者
チェルシー 0-2 マンチェスターシティ
得点:前半18分 アーリング・ハーランド、後半39分 マテオ・コバチッチ(マンチェスターシティ)
試合前
ついに開幕したプレミアリーグ。
チェルシーは初戦から大一番、昨季王者のマンチェスターシティをホームに迎える。
マレスカ就任後に取り組んできたポゼッションの初陣は、師であるペップ・グアルディオラ率いるいわば完成系。
史上初のリーグ4連覇を成し得たチーム相手にどこまで通用するのかが大きなトピックだった。
EUROの影響でコンディションが整わない選手も多い中、シティもチェルシーも前哨戦となったPSMとは大きく変わったスタメンに。
チェルシーはCBにフォファナとコルウィルを配置し、主将不在の右はマロ・グスト。
構想外と言われるチルウェルに代わって、EUROで活躍したマルク・ククレジャが左SBに入る。
中盤にはPSMで好調だったラヴィアを起用し、腕章を巻いたエンソ・フェルナンデスとカイセドの鉄板コンビもスタメン入り。
注目の前線は左にエンクンク、右にパーマー、トップにジャクソンが起用され、WGが本職の選手はベンチから出番を伺うこととなった。
対するシティはアンカーに古巣対戦のコバチッチを置き、心臓ロドリの穴を埋める。
フィル・フォーデンやがベンチ、PSMでゴールを奪ったオスカー・ボブが不在のWGでは、新戦力のサヴィーニョがデビュー。
バックラインはカイル・ウォーカーやネイサン・アケがおらずとも、リコ・ルイスとヨシュコ・グヴァルディオルが先発出場。
選手層の厚さを見せる布陣だった。
どちらもコンディションが万全ではないながらも、PSMより明らかに一、二段上げたメンバーで激突することとなった。
選手採点
GK
ロベルト・サンチェス 5.0
ハーランドに出し抜かれ先制点を奪われたが、そこは相手を褒めるべきというところで、ドクのシュートには長身を生かした好セーブ。
一方でそれ以外に評価を上げられるシーンは少なく、むしろ軽率なミスが目立った。
デブライネへのプレゼントパスは相手のミスに助けられたが、最終盤で再びの判断ミス。
甘いセーブも相まって試合を決定づける2点目を奪われてしまった。
技術ミスではなく判断ミスによる失態も多く、今後もこのレベルのプレーが続くのであれば早々にスイッチもあり得そう。
土俵際のプレーヤーであることを早くも再確認する試合になってしまった。
DF
ウェズレイ・フォファナ 5.0
PSMでは仕上がり不足感が否めず、この試合でも今一つ乗り切れない入り。
先制点を奪われたシーンでは、自身のマークもゾーンも曖昧で、結果的に失点の一因になってしまう。
ビルドアップでも手詰まり感は否めず、相手のプレスに圧され、持ち上がりなどは披露できず。
それでも徐々にパフォーマンスを上げ、持ち味である身体能力を生かした守備が後半からは見られるようになったのは明るい材料。
再起の気配は見せただけに、次節以降の活躍に期待したい
レヴィ・コルウィル 5.5
2失点ともスコアラーに寄せるDFとなったが、どちらも一歩及ばずの悔しい守備に。
PSMの甘さのようなものはなかったが、強いて言えばもう少しボールマンにタイトに行きたかったか。
ビルドアップでは得意のロングフィードで一つ好機を演出したが、それ以外ではシティのブロックの前に有効な打開策を示せなかった。
フォファナとの相性が悪いわけではないのだろうが、どちらもリーダーシップに欠ける面がある。
DFラインの統率をもっと行っていいプレーヤー。
1stと明言されているCBコンビとして習熟が求められる。
マルク・ククレジャ 6.0
EUROでの躍動で一皮むけたか。
アグレッシブな守備で果敢に前に飛び出し、常に1手目をとる守備。
高い位置でのインターセプトも光り、エンクンクとの連携で左サイド深くをとるシーンも。
ドクを早々に逆サイドに追いやったものの、独特のリズムを持つサヴィーニョにはやや苦戦し、何度か外される。
それでも最後を食らいつき、決壊は防いだ。
攻守ともにチームにエネルギーを与えるプレーは評価したいところ。
マロ・グスト 5.5
ククレジャに追い出されたドク相手に厳しい戦いを強いられる。
デブライネが自身のサイドに寄っていたこともあり、やや数的不利の状況で対敵することが多かった。
以前は完封していたとはいえ、さすがに状況も相まってかなり厳しい戦いに。
攻撃面ではビルドアップの出口になることも多かったが、最後のクオリティにはどうしても欠け、チャンスにつながるクロスを供給したシーンは限られた。
後半は特にパーマーが中に入ったため大外を任されたが、さすがに単騎突破できる容易な相手ではなかった
グストの攻撃センスの成長が、、、というよりはチームとしての崩しの成長が求められる部分だろう
MF
ロメオ・ラヴィア 6.5
開幕前からしっかりと仕上げ、スタメンを勝ち取る。
シティのハイプレスにも臆することなくボールを引き出し、前進のキーパーソンに。
守備でも幅広いエリアをカバーし、アスリート能力の高さを武器に、強力攻撃陣相手に一歩も引かないプレー。
昨季王者相手に想像以上のハイパフォーマンスを見せた。
戦術上の理由で交代にはなったが、以後明らかにチームが馬力を失ったことを考えると、今後も重要な戦力になりそう。
ケガから復帰した今季、もはや新戦力に近いが、最も期待できるプレーヤーの一人である
モイセス・カイセド 6.0
スーパーカイセドはこの日も縦横無尽に駆けまわった。
役回り的にどうしても苦しい対人が多かったのだが、粘り強い守備と瞬間のアプローチで奮闘。
水際で食い止めるシーンも目立った。
攻撃面ではわかりやすい貢献とはいかなかったが、セカンドボールの回収で存在感を発揮。
チェルシーの中盤を支えるプレーヤーであることを改めて示した
エンソ・フェルナンデス 5.5
彼はこのタスクの選手ではない。
前目のトップ下のような位置で起用され、まあその器用さ故にそこそこ頑張れるのだが、それならばもっと良い選手がいるはず。
コナー・ギャラガーとか。
前線で走るタスクは一定全うしたものの、相手に脅威を与えられたかというと微妙なところ。
やはりやや後ろ目の位置から展開するのが最も輝くし、後半途中からはその位置に。
ただまあ守備面の懸念もあるわけで、意外と今後の起用法が難しいプレーヤーになりそうだ。
ラヴィア・カイセド・エンソの3枚で守備的MFを回すのが一番良さそう。
FW
コール・パーマー 6.0
この日は右のワイドで先発。
序盤は左起点の攻撃が多く、中々関与する機会がなかったが、時間の経過と共にボールが集まりだす。
強烈なミドルや危険なクロスで見せ場は作ったが、得点は奪えずタイムアップ。
終盤はかなり中央寄りでプレーしていたが、マレスカ的には良いのだろうか。
エンクンクもそうだが、個人で大外を破る選手ではないので、両者がワイドにいるのはチームとしてやや迫力に欠けそう。
どちらかは中央に置くべきだろうということもまた教訓。
クリストファー・エンクンク 5.5
左サイドで先発起用。
さすがのテクニックと嗅覚でシュートチャンスにも絡むが、エデルソンを脅かすシーンは少なかった。
中で輝くタイプだけに、パーマー同様サイドで使うのは至極もったいない。
守備面の課題はあるにせよ、エンソとの並びは再考の余地が大いにある。
エリア内でのプレーの期待度は高いため、トップ下や攻撃的なIHで出番を作りたい。
風船パフォーマンスは見られず、後半の早い時間でベンチに退く。
ニコラス・ジャクソン 5.5
後半途中に足をつったことから見えるように、コンディションはまだこれからという状態か。
60分ほどの出場時間であったが、例によって起点作りの質は高く、反転から単独でエリア前まで迫るシーンも。
一方で最後の精度は相変わらず物足りなく、決定機では力ないプレーに終わってしまった。
またこの試合は1度ネットを揺らしたが、例によりオフサイドで取り消しに。
やむを得ない、、、というよりは一つの意識で改善できそうなプレーだっただけに、もったいないという思いが勝る。
オシムヘンの名前が上がるが、果たして。
交代選手
ペドロ・ネト 5.5
最も期待を集める新戦力がチェルシーデビュー。
いきなりゴール前でチャンスに絡むなど、その期待に違わないプレーでスタート。
左サイドから惜しいクロスを供給するなど、一定ボールには絡めたか。
反面、やはり組織としての連携はまだまだで、自分の活かし方・活かされ方はこれからといった模様。
特に久しぶりとなる左サイドでは、その連携面がカギになりそう。
キアナン・デューズバリー・ホール 5.0
マレスカの愛弟子も同じくデビュー。
というかこの試合の途中出場はみんな新戦力。
そんなチーム他にあるのだろうか。
エンソの位置に入り攻撃に厚みを加えたかったが、今一つ効果的な関与は出来なかった。
同サイドが新戦力だらけだったこともあるだろうが、このタスクならギャラ・・
練度は今後の要改善項目。
マルク・ギウ 5.0
ジャクソンに代わり途中出場。
こちらもPSMでの奮闘を買われた形。
とはいえ本気のシティ守備陣相手に同じようなプレーは難しく、上手くボールには絡めなかった。
ジャクソンが仕上がり切るまでがチャンスの期間であるが、この分だとやはり難しいか。
早々にリミットが設定されていると見た方がいいだろう。
レナト・ヴェイガ 5.0
ククレジャに代わり途中出場。
本当にチルウェルより評価が高かった。
シティがコントロールするフェーズに入ったこともあり、本気の攻撃を受けるシーンは少なかったが、それでも対面はフィル・フォーデン。
同情の余地が大いにある。
攻撃面でも目立った戦果は残せなかったが、良い経験としたい。
監督
エンツォ・マレスカ 5.5
シティ相手に偽SBやるのか、、、と思っていたPSMからは一転、オーソドックスなポゼッションで迎え撃つ。
最後尾からのこだわりは見せたが、GK含め選手の質と組織の完成度は改善の余地がある。
他方ラヴィアの起用やフォファナ・コルウィルコンビ、ギウの投入などPSMを加味した采配は納得感があるチョイス。
特にラヴィアの抜擢は良いサプライズの一つ。
反面エンソのトップ下や純粋WGを外してエンクンクとパーマーのワイド併用などの前線の人選は裏目に出たか。
ジャクソン、ククレジャが足をつったのは誤算だったが、より早い時間に攻撃的なWGを入れても良かったか。
ペップに完成度の違いを見せつけられるほろ苦い初陣で、前途の多難さを知る。
終わりに
開幕から受難の試合でした。
今季も頑張りましょう。
私も今季も出来るだけ更新頑張りたいと思います。
それではまた
コメント