逆襲のヒーロー。CL第3節 チェルシーvsアヤックス採点

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皆さんこんにちは。眠いですね。2年ぶりとなった「眠い木曜日」を迎えています。

というわけで本日はタイトルの通りです。CLを左右する大一番、アヤックス戦を振り返ります!

試合前

「今節最注目の一戦」とまで銘打たれたヨハン・クライフ・アレナでの大一番。CLも3節となり、これが終われば折り返し。

チェルシーとアヤックス、共に伸び盛りの若手が躍動。戦力的に拮抗するグループの中で突破チームを左右する一戦と見られた。

CL第1節ではバレンシア相手にホームで敗れたチェルシーだったが、その後は第2節のリール戦で勝利。直近の公式戦5連勝と良い流れのまま敵地に乗り込んだ。

対するアヤックスも同じく5連勝。CLでは2勝と最高の滑り出しを見せ、グループ首位でこの試合を迎える。昨季に極上の輝きを見せたメンバーの多くがビッグクラブに引き抜かれたが、ドゥシャン・タディッチら迫力ある攻撃陣が並ぶ。

共に好調、今後の欧州を席巻しそうな若手達、昨季は若手の開花で大躍進を果たしたアヤックスと今季その座を狙う新生チェルシー。そして両者が信奉するダイナミックなサッカー。試合前から好ゲームの予感が漂うのも無理はなかった

スタメン

連戦の苦しさが出ているのはアウェーチーム。エンゴロ・カンテ、アントニオ・リュディガー、アンドレアス・クリステンセンら守備の主力は戻れず、エメルソン・パルミエリはベンチに入るのが精一杯。さらにロス・バークリーも前節の負傷で帯同せず。

やりくりに悩むフランク・ランパードはリーグ戦からそのバークリー以外は変更せず。好調なチームの勢いをそのままオランダの地で見せることを選んだ。

コバチッチ以外は連戦となった

対するアヤックスもメンバー変更は2人だけ。今季CLデビューながら2戦連発のクインシー・プロメスや昨季の躍進の立役者であるハキム・ジエフ、不動の司令塔にしてレアル・マドリードからの関心が伝えられるドニー・ファンデベークらが順当に先発。

プレミア勢には馴染みの深い、タディッチやダレイ・ブリントもスタメンに名を連ねた。

お互い連勝の流れそのままにぶつかる意思を感じさせるスタメンになった。

前半開始

立ち上がりからアグレッシブにゴール前に迫る両チーム。奪われてもすかさず人数をかけて奪い返しセカンドチャンスに繋げる。一方でかわされればそのまま相手のチャンスに。ゴール前からゴール前へと展開の早い試合になった。

入りはホームチームが圧力をかける。この試合で何度も工夫を見せたセットプレーからファンデベーグが狙うが、同じくこの試合で集中を見せたクルト・ズマが決死のブロックで応戦。

チェルシーは拙いバックラインのビルドアップから度々ピンチを招いてしまう。フィカヨ・トモリが不用意なロストやケパ・アリサバラガのキックミスは失点ものだったが、素早い帰陣でなんとか防いだ。

しかし時間の経過と共にジョルジーニョの配球とマテオ・コバチッチのテクニックで徐々にボールと流れを掴む。ワンツーからメイソン・マウントが右足でニアを強襲するも、アンドレ・オナナの好守に阻まれた。

チェルシー最大のピンチは35分。不要なロストからスローインを与えるとジエフが得意の左足を強振。ディフレクトしたボールに反応したプロメスがプッシュしてゴールネットを揺らした。新戦力の3戦連発かと思われたが、わずかに左肩が出ており、VARの結果ノーゴール。救われたチェルシー。スコアレスで前半を折り返す。

後半開始

後半もアヤックスにビッグチャンス。リサンドロ・マルティネスのヘディングはポスト直撃。またも苦手のセットプレーから決定機を作られてしまう。さらにブリントにシュートを許すがここはケパががっちりとおさえた。

流れを変えたいチェルシーはランパードが動く。66分にプリシッチ、さらに5分後にはバチュアイと攻撃的な選手を連続投入。

すると「ドルトムントライン」が一気に攻勢を見せる。バチュアイのシュートは止められたが、立て続けにプリシッチがカットイン。相手に当たったシュートが目前にこぼれたバチュアイだったが、力んだか枠上に外してしまう。

畳み掛けるチェルシーはプリシッチにボールを集める。すると86分、カットインを餌に今度は縦に突破。左足で流し入れたボールにマルコス・アロンソが相手を引きつけスルー。後方のバチュアイが左足で捉えるとボールはクロスバーを叩きゴールイン。三度目の正直に咆哮するバチュアイ。土壇場でチェルシーが前に出た。

試合はこのまま終了。アヤックスは今季公式戦初黒星。勝点を6に伸ばしたチェルシーがGS突破を手繰り寄せた。

選手採点

GK

ケパ・アリサバラガ 6.0

久しぶりのキックミスには冷や汗をかいたがそれ以外は安定したプレーを披露。被枠内シュート自体が少なかったが、的確なキャッチングとキックでチームを落ち着かせた。

若い守備陣との連携にはまだ課題を残しているが、ズマやトモリの苦しいバックパスでも処理をしてくれるのはありがたい

DF

セサル・アスピリクエタ 7.5 MOM

まさに鬼神ここにあり。プロメスのシュートブロックにはじまり、危険なシーンには必ず立ちはだかり、クリーンシートに多大な貢献を果たす。その体力は最後まで切れず、途中出場のネレスから奪い切ったシーンは 「セサル・アスピリクエタ」そのもの。

今シーズンは攻撃力や自慢の守備力にも疑問符がついていたが、この試合では圧巻の存在感。こういう試合でやってくれる男。MOMに相応しい出来だった。

クルト・ズマ 6.5

ようやく順応してきたか、この試合では対人の強さ、リーチの長さを生かしアヤックス攻撃陣の前に立ちはだかり続けた。まだまだビルドアップには改善の余地ありだが、それでも開幕当初に比べれば格段に良くなった方。

危険なミスを犯すトモリのカバーにも奔走し、恵まれた身体能力を存分に披露。最後に突っ込んで奪われたシーンはご愛嬌。

フィカヨ・トモリ 6.0

積極的なロングキックは評価したいが、序盤に持ち上がりのミスからあわや失点の危機を招く。まだ周りとの連携は完璧でなく、不用意なプレーが散見された。

それでも1対1の強さは既に完成されており、テクニックあるプレーヤー相手にフィジカルで応戦。自信がやや過信気味だが、それでも萎縮せずにプレーしてほしい

マルコス・アロンソ 6.0

ジエフや18歳の右SB、セルジーノ・デストとマッチアップ。スピードと突破力では上回られたが、経験値の差を見せシャットアウト。組み立てには有効に絡めなかったが、疲れ知らずの上下動で徐々にサイドを制圧。

得意のインナーラップは今日も有効で、惜しいワンツーも見せる。落ち着いたスルーで決勝点のシーンにも顔を出す。

MF

ジョルジーニョ 7.0

疲労もありミスも重なったチームの中で卓越したサッカーセンスで落ち着きとポゼッションをもたらす。特に隣のコバチッチとは高い次元で通じ合っており、2人のセンスで何度も中盤を突破した。

さらに守備面では数的同数の場面で「未来を見る」と形容される鋭い読みで危機を救う。攻守ともに変えの効かない存在だ。

マテオ・コバチッチ 7.5

強度の高いアヤックスのプレスも彼のテクニックの前では無力。何度も何度もドリブルで切り裂き、リンクマンとして最高のプレーを見せた。

広いエリアをカバーし続け、パス成功率も90%オーバーとその真価をピッチで証明。バークリーの怪我で巡ってきたチャンスだがチェルシーのNo. 1テクニシャンの実力はさすがだ。

メイソン・マウント 6.0

前半に決定機を迎えたがシュートはオナナの好セーブにあう。その後も中盤で展開を見ながらキープ、パスを散らしたが、ファイナルサードでの存在感は時間と共に希薄に。

最近は消えている時間の長さも指摘されてきてはいるが、この試合では継続的にボールに絡んでいた点は評価したい。

FW

カラム・ハドソン・オドイ 5.0

連戦の疲労からかいつものキレがなく、何度も訪れた決定機を枠に飛ばすことが出来なかった。左サイドからカットインし右足を振り抜く形はかなり警戒されており、苦手な左足でのラストタッチを強いられた。

不用意なロストやシュートミスが目立ったものの、復帰後のオーバーワークを考えればこうした試合も致し方なし。

ウィリアン 6.0

こちらも連戦のウィリアン。一瞬の加速力で数人を抜き去るドリブルは披露できなかったが、的確な判断とそれを可能にする技術力で時間とペースを作った。

今日は決定的な活躍こそできなかったものの、守備での貢献度はやはり光る。危険なシーンに超スプリントで戻る姿は若手の模範だ。

タミー・エイブラハム 5.5

前節CL初ゴールを奪い、この日もバチュアイやジルーを抑えスタメンに。しかしピッチへの適応が遅れ、何度も足を取られてしまう。

随所にしなやかなポストプレーでアタッキングエリアにボールを送り込んだが、自身のシュートは0に終わってしまったのは不完全燃焼。

途中出場

クリスティアン・プリシッチ 7.0

ウィリアンに代わり途中出場のアメリカ代表主将。左サイドの密集を次々に突破し、オドイにはない魅力を見せる。ドリブルのみならず果敢なシュートで幾度もチャンスを作ると、最後は縦へちぎり絶妙のアシストで勝利に大きく貢献する。

ここまで出番が少なく、移籍を示唆する記事も上がっていたが、本人は「ここで勝ち取る」。前向きな姿勢がいよいよ頼もしさを増してきた。

ミシー・バチュアイ 7.5

エイブラハムに代わり途中出場。投入直後から積極的なシュートを放ち期待感を持たせるが、直後の絶好機を逃してしまう。

それでも気落ちすることなく集中を保ち続けた彼には最高のご褒美が。土壇場での決勝点はアトレティコ戦やWBA戦を思わせる劇的弾。”ジョーカー”として活躍するバットマン。ドイツで結んだキャプテン・アメリカとの連携がブルーズを歓喜へ導く。

リース・ジェームズ –

出場時間が短く採点なし

監督

フランク・ランパード 7.0

グループ最大の強敵とのアウェーマッチに真っ向勝負を選択。怪我人により選手層が分厚いとはお世辞にも言えないが、最適解を模索。結果的にはプリシッチとバチュアイをスーパーサブとして投入したのが大当たり。負ければGS突破が厳しくなる試合で勝点3を奪取したのは文句のつけようがない。

忘れがちだが彼自身も監督キャリアは2年目で、ビッグクラブを率いるのは初。それでも采配に結果が伴い、徐々に風格と貫禄も。試合後は何度も拳を突き上げ、遠い地へ足を運んだサポーターと勝利を分かち合う。

最後に

いかがだったでしょうか。苦しい試合でしたが最後は劇的勝利で朝からテンションの上がったチェルサポも多かったのではないでしょうか。昨季の主力をかなり抜かれていましたがアヤックスもかなり強かったですね。

個人的にはアスピリクエタの奮闘とズマが安定感を見せていたのが嬉しかったですね。日に日に選手たちが自信つけていくのがわかります。

あとジョディモリスは累積に気をつけて。

それではまた

〜おしまい〜

コメント

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